ナスタチウムは、ハスのような丸い葉と、オレンジや赤、黄色の鮮やかな花を咲かせるハーブで、和名を「キンレンカ(金蓮花)」といいます。花も葉も若い実も、ピリッとした辛みがあり、まるごと食べられるエディブルフラワーとして人気です。このページでは、ナスタチウムの特徴、伝統的な効能と食べ方、種まきの時期と育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | ナスタチウム(Nasturtium)/キンレンカ(金蓮花)/ノウゼンハレン(凌霄葉蓮)/インディアンクレス |
|---|---|
| 学名 | Tropaeolum majus |
| 分類 | ノウゼンハレン科ノウゼンハレン属 |
| 種類 | 一年草(原産地では多年草) |
| 草丈 | 20〜60cm(つる性はそれ以上に伸びる) |
| 原産地 | 南アメリカ(ペルー、コロンビアなど) |
| 花期 | 4〜7月、9〜11月(暑さで夏は休みがち) |
| 主な成分 | 辛み成分(ベンジルイソチオシアネートのもと)、ビタミンCなど |
| 寒さの目安 | 弱い(霜で枯れる) |
ナスタチウムとは?特徴と名前の由来
ナスタチウムは、南アメリカのアンデス地方が原産の植物です。肉質のやわらかい茎に、直径5〜10cmほどの丸い葉が付き、葉の真ん中に葉柄がついて、葉脈が放射状に広がる「ハスの葉」のような形をしています。葉は水をはじき、雨のあとには水玉がころころと転がります。春と秋に、直径5cmほどのラッパ形の花を咲かせ、花色はオレンジ、赤、黄色、クリーム色など豊富です。
学名のTropaeolumは、ギリシャ語の「tropaion(戦利品・トロフィー)」に由来します。古代ギリシャで戦場に飾られた戦利品の盾とかぶとに、丸い葉と花を見立てたといわれます。英名の「ナスタチウム」は、もともとクレソン(ウォータークレス)の属名で、葉の辛みがクレソンに似ていることから、この名で呼ばれるようになりました。

ナスタチウムの効能と食べ方
ナスタチウムは、ビタミンCを多く含み、葉や花にはワサビやクレソンのような辛み成分が含まれています。原産地では、昔から野菜や薬草として食べられ、ヨーロッパでも伝統的に、かぜの季節に体を守る食べ物として親しまれてきました。
花
花は、ほのかな甘さとピリッとした辛みがあり、サラダに散らしたり、ケーキやカナッペの飾りにしたりすると、料理がぱっと華やかになります。
葉
やわらかい若葉は、クレソンのような辛みがあり、サラダやサンドイッチにぴったりです。刻んでバターやクリームチーズに混ぜても楽しめます。
若い実のピクルス
花が終わったあとにできる緑色の若い実は、酢漬けにすると、ケッパーの代わりになります。若い実を摘んで洗い、塩水に1日つけてから水気をきり、酢に漬けて1週間ほどおけば食べごろです。

コンパニオンプランツ
ナスタチウムはアブラムシを引き寄せやすいため、キャベツやブロッコリー、ジャガイモなどの近くに植えて、野菜からアブラムシをそらす「おとり作物」としても使われます。
食べるときの注意
- 食べるのは、農薬を使っていない株の花や葉だけにしましょう。園芸店の苗には、食用を想定していない農薬が使われていることがあります。
- 辛み成分があるので、一度にたくさん食べないようにしましょう。
- 胃腸が弱い人、腎臓の病気がある人、妊娠中・授乳中の人は、たくさん食べるのを控えてください。
ナスタチウムの育て方
ナスタチウムは、暑さにも寒さにも弱い植物です。春と秋の過ごしやすい季節に、たくさんの花を咲かせます。肥料を控えめにすることと、夏の暑さ対策が、花をたくさん咲かせるポイントです。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月 | 5月 | ||||||||||
| 花期 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 9月 | 10月 | 11月 | |||||
| 挿し木 | 6月 | 7月 | ||||||||||
| 収穫(花・葉) | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | |||||
| 収穫(実) | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
※暖かい地域では、秋(9月)まきで翌春に咲かせることもできます。

種まき
種まきは、暖かくなった4〜5月が適期です。種の皮がかたいので、一晩水につけてからまくと、よく発芽します。根がまっすぐ伸びて植え替えを嫌うので、育てる場所に直接、1か所に2〜3粒ずつまき、1cmほど土をかけます。ポットで育てる場合は、根を崩さずに植え付けましょう。
置き場所と土
日当たりのよい場所を好みますが、真夏の強い日差しと暑さは苦手なので、夏は明るい半日陰に移すか、遮光すると株が弱りにくくなります。水はけのよい土で育てましょう。
水やりと肥料
土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。夏は乾燥しすぎないよう注意しましょう。肥料が多いと、葉ばかり茂って花が少なくなるので、肥料は控えめにします。
夏越しと切り戻し
夏の暑さで花が少なくなり、株が弱ってきたら、伸びた茎を半分ほどに切り戻して、涼しい場所で夏を越させましょう。秋にまた花を咲かせます。冬は霜に当たると枯れるので、霜が降りる前に室内に取り込むか、一年草として楽しみます。
ふやし方と病害虫
初夏から夏に、花の付いていない茎を切って挿し木にすると、簡単にふやせます。新芽や葉の裏にアブラムシがつきやすいので、見つけたら早めに取り除きましょう。つる性の品種は、ハンギングバスケットやフェンスにからませて楽しむこともできます。
ナスタチウムのよくある質問
- ナスタチウムの種まき時期はいつですか?
- 暖かくなった4〜5月が適期です。種を一晩水につけてからまくと、よく発芽します。
- ナスタチウムの花は食べられますか?
- 食べられます。ピリッとした辛みとほのかな甘さがあり、サラダや料理の飾りに使われます。農薬を使っていない株の花を食べましょう。
- 葉ばかり茂って花が咲きません。
- 肥料が多すぎると、葉ばかり茂って花が少なくなります。肥料を控えめにし、日当たりのよい場所で育てましょう。
- 夏に元気がなくなりました。
- ナスタチウムは暑さに弱いので、夏は半日陰の涼しい場所に移し、伸びた茎を切り戻しましょう。秋にまた花を咲かせます。





























