コンフリーは、毛のある大きな葉と、つりがね形の花を咲かせるムラサキ科のハーブで、和名を「ヒレハリソウ」といいます。かつては「健康野菜」として日本でも広く食べられましたが、肝臓に害のある成分を含むことがわかり、現在は食品としての販売が禁止されています。このページでは、コンフリーの特徴と食べてはいけない理由、緑肥などの使い方、育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | コンフリー(Comfrey)/ヒレハリソウ(鰭玻璃草)/ニットボーン |
|---|---|
| 学名 | Symphytum officinale |
| 分類 | ムラサキ科ヒレハリソウ属(シンフィツム属) |
| 種類 | 多年草 |
| 草丈 | 60〜120cm |
| 原産地 | ヨーロッパ〜西アジア |
| 花期 | 5〜7月(淡い紫・ピンク・クリーム色) |
| 主な成分 | アラントイン、ピロリジジンアルカロイド(有害成分) |
| 注意 | 食用・飲用にはしない(日本では食品としての販売禁止) |
| 寒さの目安 | 強い |
コンフリーとは?特徴と名前の由来
コンフリーは、ヨーロッパから西アジアの湿った草地や川辺に自生する、ムラサキ科の多年草です。大きな楕円形の葉は、全体がざらざらとした毛におおわれています。初夏になると、茎の先にくるりと巻いた花序をつけ、つりがね形の小さな花を下向きに次々と咲かせます。花の色は、淡い紫、ピンク、クリーム色などです。地下には太い根が深く伸び、とても丈夫です。
英名の「コンフリー」は、ラテン語の「confervere(くっつける)」に、学名のSymphytumはギリシャ語の「骨をつなぐ」に由来します。ヨーロッパでは昔から、打ち身やねんざ、骨折のときに葉や根を湿布にする外用の薬草として使われ、「ニットボーン(骨をつなぐ)」とも呼ばれてきました。葉や根に含まれる「アラントイン」は、現在も医薬部外品や化粧品の成分として使われています。
コンフリーを食べてはいけない理由
日本では1960〜70年代に「健康野菜」としてブームになり、天ぷらやおひたし、青汁、お茶などにして食べられていました。しかしその後、コンフリーには肝臓に害を与える「ピロリジジンアルカロイド」という成分が含まれていることがわかり、海外では食べ続けたことによる健康被害も報告されました。
このため、厚生労働省は2004年に、コンフリーとこれを含む食品の販売を禁止し、食べないよう呼びかけています。庭で育てている場合も、葉や根を食べたり、お茶にして飲んだりするのは絶対にやめましょう。

コンフリーの使い方
コンフリーは、葉にカリウムや窒素などの養分をたっぷり含み、ヨーロッパの有機栽培では「植物の医者」と呼ばれて、肥料づくりに使われてきました。食べずに、庭や畑の役に立てましょう。
緑肥・マルチ
刈り取った葉を、トマトやナスなど野菜の株元に敷いておくと、土の乾燥を防ぎながら、葉が分解されて養分になります。
コンフリー液肥
刈り取った葉をバケツや容器に詰めて水を注ぎ、ふたをして3〜5週間ほどおくと、黒っぽい液体の肥料ができます。10倍ほどに薄めて、野菜や花の水やりに使います。とてもにおいが強いので、ふた付きの容器で、家から離れた場所で作りましょう。

堆肥づくり
刈った葉を堆肥に混ぜると、分解が早まるといわれます。
花を楽しむ
つりがね形の花は、ミツバチやマルハナバチが好んで集まります。ハーブガーデンの奥や畑のすみに植えると、虫を呼ぶ花としても役立ちます。
使うときの注意
- 葉も根も花も、食べたり、お茶にして飲んだりしないでください。
- 海外製の軟膏などを肌に使う場合も、傷口や長期間の使用は避けましょう。妊娠中・授乳中の人、子どもは使わないでください。
- 葉の毛で肌がかゆくなることがあるので、作業は手袋をしましょう。
- ペットや小さな子どもが口にしないよう注意しましょう。
コンフリーの育て方
コンフリーは、とても丈夫で、ほとんど手がかからないハーブです。ただし、根が深く、根の切れ端からも芽を出すため、一度植えると取り除くのが大変です。植える場所をよく考えてから植えましょう。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 3月 | 4月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 花期 | 5月 | 6月 | 7月 | |||||||||
| 刈り取り | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | ||||||
| 株分け | 3月 | 4月 | 9月 | 10月 |

植え付けと場所選び
苗の植え付けは、春(3〜4月)か秋(9〜10月)が適期です。大きく茂り、根も深く伸びるので、株の間は60cm以上あけ、ほかの植物から離れた場所を選びましょう。広がりすぎないよう、大きな鉢やコンテナで育てるのも一つの方法です。
置き場所と土
日なたから半日陰で育ちます。湿り気のある、栄養豊かな土を好みます。
水やりと肥料
庭植えでは、根付いたあとはほとんど水やりはいりません。鉢植えは、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。葉を何度も刈り取る場合は、春に堆肥を株元に施しましょう。
刈り取りと切り戻し
葉が茂ったら、株元から10cmほど残して刈り取ります。生育がよいので、年に3〜4回刈り取ることができます。花が終わったあとに切り戻すと、また新しい葉が出てきます。
ふやし方
春か秋に、株を掘り上げて株分けします。根を数cmに切って植えるだけでも芽を出します。逆に、株を取り除きたいときは、根を残さないようにていねいに掘り上げましょう。
コンフリーのよくある質問
- コンフリーは食べられますか?
- 食べられません。肝臓に害のある成分を含むため、日本では2004年から食品としての販売が禁止されています。庭で育てたものも、食べたりお茶にしたりしないでください。
- コンフリーにはどんな効果がありますか?
- ヨーロッパでは昔から、打ち身やねんざの湿布など外用の薬草として使われてきました。現在、家庭では、葉を緑肥や液肥にして、野菜や花の肥料として使うのがおすすめです。
- コンフリーの液肥の作り方は?
- 刈った葉を容器に詰めて水を注ぎ、ふたをして3〜5週間おきます。できた液を10倍ほどに薄めて使います。においが強いので、ふた付きの容器で作りましょう。
- コンフリーが増えすぎて困っています。
- 根の切れ端からも芽を出すため、取り除くときは根を残さないよう深く掘り上げましょう。花が咲く前に刈り取ると、種で増えるのも防げます。
































