セージは、灰緑色のやわらかな葉にすっきりとした香りを持つシソ科のハーブです。「長生きしたければ5月にセージを食べよ」というイギリスのことわざがあるほど、ヨーロッパでは昔から大切にされてきました。このページでは、セージとはどんなハーブか、料理用と観賞用の種類の違い、伝統的な効能と使い方、栽培カレンダー付きの育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | セージ(Sage)/コモンセージ/ヤクヨウサルビア(薬用サルビア) |
|---|---|
| 学名 | Salvia officinalis |
| 分類 | シソ科アキギリ属(サルビア属) |
| 種類 | 常緑小低木 |
| 草丈 | 30〜80cm |
| 原産地 | 地中海沿岸 |
| 花期 | 5〜7月(青紫の花) |
| 香りの成分 | ツヨン、シネオール、カンファー、ボルネオールなど |
| 寒さの目安 | 強い(寒冷地は株元を防寒) |
セージとは?特徴と名前の由来
セージは、地中海沿岸の乾いた丘に自生する、シソ科の常緑小低木です。四角い茎から、白い細かい毛におおわれた灰緑色の葉が向かい合って付き、葉の表面には細かいしわがあります。初夏になると、茎の先に青紫色の唇形の花を穂のように咲かせ、ミツバチがたくさん集まります。
属名のSalviaは、ラテン語の「salvere(救う・健康である)」に由来し、古くから役に立つ草として大切にされてきたことがわかります。古代ローマでは神聖な植物とされ、17世紀にはオランダの商人が、セージの葉と引きかえに、その何倍もの量の中国茶を手に入れたという話も伝わっています。
セージの種類(料理用と観賞用)
セージ(サルビア)の仲間は世界に900種以上あり、園芸店では観賞用の品種もたくさん売られています。料理やハーブティーに使うなら、コモンセージなどの料理用の品種を選びましょう。
| 種類 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| コモンセージ | 灰緑色の葉、青紫の花。最も一般的 | 料理、ハーブティー |
| パープルセージ | 紫がかった葉 | 料理、寄せ植えの彩り |
| ゴールデンセージ | 黄色い斑入りの葉。やや寒さに弱い | 料理、寄せ植え |
| クラリーセージ | 大きな葉と淡い紫の花穂。二年草 | 精油(アロマテラピー) |
| パイナップルセージ | パイナップルのような甘い香りの葉、赤い花 | ハーブティー、観賞 |
| サルビア・ガラニチカ | 濃い青紫の花。メドーセージとも | 観賞用 |

セージの効能と使い方
セージはヨーロッパで、伝統的にのどの調子が気になるときのうがいや、脂っこい食事のあとに胃の調子を整えるお茶として使われてきました。昔は、肉の保存や香り付けにも使われ、今でもソーセージなどの加工食品に使われています。
料理
セージは、豚肉やソーセージ、レバーなど、脂の多い肉料理の臭み消しにぴったりです。イタリア料理では、子牛肉に生ハムとセージをのせて焼く「サルティンボッカ」や、焦がしバターでセージの葉を揚げ焼きにした「セージバター」のパスタが定番です。イギリスでは、ローストチキンの詰め物(スタッフィング)に欠かせません。香りが強いので、少量から使いましょう。

ハーブティー
生の葉なら3〜4枚、乾燥した葉なら小さじ1杯ほどをポットに入れ、熱湯を約200ml注いで3〜5分蒸らします。すっきりとしたほろ苦い味わいです。はちみつやレモンを加えると飲みやすくなります。冷ましたものを、うがいに使うこともできます。
使うときの注意
- セージにはツヨンという成分が含まれるため、ハーブティーを長期間・大量に飲むのは避けましょう。
- 妊娠中・授乳中の人は、料理に使う量を超えてとらないでください。
- てんかんなどの持病がある人は、医師に相談してください。
- セージの精油は作用が強いので、家庭では使わないようにしましょう。
セージの育て方
セージは、暑さ、寒さ、乾燥に強く、病害虫も少ない、とても育てやすいハーブです。気を付けたいのは梅雨の蒸れと水のやりすぎ。日当たりと水はけのよい場所で育てましょう。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 植え付け | 3月 | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 花期 | 5月 | 6月 | 7月 | |||||||||
| 挿し木 | 5月 | 6月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 収穫(葉) | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

置き場所と土
日当たりと風通しのよい場所を好みます。水はけのよい、弱アルカリ性の土が向いているので、庭植えでは植え付けの2週間ほど前に苦土石灰を混ぜて酸性をやわらげておきましょう。
種まきと植え付け
種まきは春(4〜5月)か秋(9〜10月)。古い種は発芽がそろいにくいので、新しい種を使いましょう。1か所に2〜3粒ずつまく点まきにし、2週間ほどで発芽します。大きく育つので、株の間は40cmほどあけます。種から育てた場合、花が咲くのは2年目からです。苗から育てると手軽です。
水やりと肥料
乾燥に強いので、鉢植えは土の表面がしっかり乾いてから水を与えます。水はけが悪いと根腐れするので、梅雨どきは特に注意しましょう。肥料は、春と秋に緩効性の肥料を少量与える程度で十分です。
収穫と剪定
常緑なので一年中葉を摘めますが、香りが最も強くなるのは花が咲く直前です。まとめて収穫するなら、つぼみがふくらんだころの晴れた日の午前中に枝ごと切り、風通しのよい日陰で乾燥させて密閉保存しましょう。茂りすぎた株は、梅雨前に混み合った枝を間引いて風通しをよくします。
冬越しと株の更新
霜の心配のない地域では、葉を残したまま冬を越します。寒い地域では、株元をワラや腐葉土でおおって霜と凍結を防ぎましょう。春に新芽が伸び始めたら、前年の古い枝を切ります。セージは3〜4年たつと株元が木のようにかたくなって弱ってくるので、若い枝先を10cmほど切って挿し木をし、新しい株に更新しましょう。2〜3週間で根が出ます。
セージのよくある質問
- セージとはどんなハーブですか?
- 地中海沿岸が原産のシソ科の常緑小低木です。灰緑色の葉にすっきりとした香りがあり、肉料理の香り付けやハーブティーに使われます。
- 園芸店のサルビアはお茶にできますか?
- 観賞用のサルビアの多くは、料理やお茶には向きません。料理やハーブティーに使うなら、コモンセージなど料理用の品種を選びましょう。
- セージの葉の収穫時期は?
- 常緑なので一年中摘めますが、香りが最も強いのは花が咲く直前の5月ごろです。まとめて乾燥させるなら、この時期がおすすめです。
- 株元が木のようになり、葉が少なくなりました。
- 株が古くなったサインです。若い枝を挿し木して、新しい株に更新しましょう。
このハーブの栽培・活用ガイド
育てている株の様子や季節に合わせて、確認することを案内します。































