アーティチョークは、大きなつぼみを野菜として食べる、キク科のハーブです。和名を「チョウセンアザミ」といい、高さ1.5〜2mにもなる大きな株に、直径10cm以上のつぼみをつけます。つぼみのがくの付け根や花の台は、ユリ根やソラマメに似たほっくりとした味わいです。葉はヨーロッパで昔からハーブティーにされてきました。このページでは、アーティチョークの特徴、食べ方と伝統的な効能、育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | アーティチョーク(Artichoke)/グローブアーティチョーク/チョウセンアザミ(朝鮮薊) |
|---|---|
| 学名 | Cynara cardunculus var. scolymus(C. scolymus) |
| 分類 | キク科チョウセンアザミ属 |
| 種類 | 多年草 |
| 草丈 | 1.5〜2m |
| 原産地 | 地中海沿岸 |
| 花期 | 6〜8月(紫色) |
| 主な成分 | シナリン、クロロゲン酸、イヌリン(食物繊維) |
| 寒さの目安 | やや強い(凍結に弱い) |
アーティチョークとは?特徴と名前の由来
アーティチョークは、地中海沿岸原産のキク科の大型の多年草です。深く切れ込んだ銀緑色の大きな葉を広げ、初夏に高く伸びた茎の先に、うろこのようながくが重なった、直径10〜15cmの丸いつぼみをつけます。つぼみを収穫せずにおくと、アザミに似た鮮やかな紫色の大きな花が咲きます。
アーティチョークは、野生のカルドン(Cynara cardunculus)を改良して作られた野菜で、古代ギリシャやローマの時代から食べられてきました。16世紀にはイタリアからフランスに伝わり、王妃カトリーヌ・ド・メディシスの好物だったといわれます。和名の「チョウセンアザミ」の「朝鮮」は、「外国から来た」という意味で、朝鮮半島とは関係がありません。日本には江戸時代にオランダから伝わりました。
アーティチョークのどこを食べる?
食べるのは、つぼみのがく(うろこ状の部分)の付け根のやわらかいところと、花の台の「ハート」と呼ばれる部分です。中心にある綿毛(未熟な花)はかたいので、取り除きます。

アーティチョークの食べ方と効能
アーティチョークの葉は、ヨーロッパで昔から薬草として使われてきました。苦み成分の「シナリン」を含み、伝統的に、脂っこい食事のあとに胃の調子を整えたいときや、消化を助けたいときに、ハーブティーにして飲まれてきました。つぼみには、食物繊維のイヌリンが豊富に含まれています。
ゆでたつぼみの食べ方
つぼみの先端を2〜3cm切り落とし、がくの先のとげをはさみで切ります。切り口が黒くならないようにレモン汁をつけ、レモン汁を加えた湯で30〜40分ほど、がくが簡単に抜けるようになるまでゆでます。がくを1枚ずつはがし、付け根をマヨネーズやオランデーズソース、溶かしバターにつけて、歯でしごくようにして食べます。がくを全部はがしたら、中の綿毛をスプーンで取り除き、花の台をいただきましょう。
オイル漬け・料理
小さなつぼみや花の台は、オイル漬けや水煮の瓶詰めにして売られています。サラダやピザ、パスタ、ディップに使えます。

葉のハーブティー
乾燥した葉を小さじ1杯ほどポットに入れ、熱湯を約200ml注いで5分ほど蒸らします。とても苦いので、ペパーミントなどとブレンドしたり、はちみつを加えたりすると飲みやすくなります。
切り花・ドライフラワー
紫の大きな花やつぼみは、切り花やドライフラワーとしても人気があります。
使うときの注意
- キク科の植物にアレルギーがある人は注意してください。
- 胆石や胆道の病気がある人は、葉のハーブティーやサプリメントを使わないでください。
- 妊娠中・授乳中の人は、葉のハーブティーやサプリメントを控えてください。
- がくの先のとげに注意して、下ごしらえは手袋をすると安心です。
アーティチョークの育て方
アーティチョークは、とても大きく育つ多年草で、つぼみを収穫できるのは2年目からです。広い場所と日当たり・水はけのよい土が必要です。一度植えると移植ができないので、植える場所をよく考えてから植えましょう。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月 | 4月 | ||||||||||
| 植え付け | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 花期 | 6月 | 7月 | 8月 | |||||||||
| 収穫(つぼみ) | 5月 | 6月 | 7月 | |||||||||
| 株分け | 9月 | 10月 |
※植え付けた翌年の初夏から、つぼみを収穫できます。

種まきと植え付け
種まきは、春(3〜4月)にポットで行います。本葉が5〜6枚になったら、根鉢を崩さないように植え付けましょう。苗から育てると早く収穫できます。株の間は1m以上あけます。大きく育つので、鉢植えには向きません。
置き場所と土
日当たりのよい、広い場所に植えます。堆肥をたっぷり混ぜた、水はけと水もちのよい肥えた土が向いています。
水やりと肥料
土が完全に乾くと生育が衰えますが、水のやりすぎは根腐れの原因になります。庭植えは、雨が続かないときに水を与える程度にしましょう。春と秋に、堆肥や有機肥料を株元に施します。
つぼみの収穫
植え付けた翌年の初夏から、つぼみが大きくふくらみ、がくがかたく締まっているうちに、茎を10cmほどつけて切り取ります。がくが開き始めるとかたくなって食べられなくなります。収穫しないでおくと、紫の大きな花を楽しめます。
冬越しとふやし方
寒さには比較的強いですが、土が凍ると根が傷むことがあります。冬は株元に腐葉土や敷きワラを厚く敷いて防寒しましょう。根付きにくく移植を嫌うので、ふやす場合は秋に株元から出たわき芽を根をつけて切り分けます。
病害虫
つぼみや新芽にアブラムシがつきやすいので、こまめに確認し、見つけたら早めに取り除きましょう。
アーティチョークのよくある質問
- アーティチョークはどんな味ですか?
- ゆでたつぼみは、ユリ根やソラマメ、タケノコに似た、ほっくりとしたやさしい味わいです。
- アーティチョークの効能は?
- ヨーロッパで伝統的に、脂っこい食事のあとに胃の調子を整えたいときに、葉がハーブティーにして飲まれてきました。つぼみには食物繊維のイヌリンが豊富です。
- チョウセンアザミの名前は朝鮮と関係がありますか?
- 関係ありません。「朝鮮」は「外国から来た」という意味でつけられた名前で、原産地は地中海沿岸です。
- 家庭でも育てられますか?
- 育てられますが、高さ1.5〜2m、株の幅も1m以上になるので、広い庭や畑が必要です。収穫は植え付けた翌年からです。































