ソレルは、レモンのようなさわやかな酸味のある葉を食べる、タデ科のハーブです。日本の野原に生える「スイバ(酸い葉)」の仲間で、フランスではスープやソースに使う野菜として親しまれています。赤い葉脈が美しい「レッドソレル」も人気です。このページでは、ソレルとはどんな植物か、名前の意味、レッドソレルとの違い、食べ方と注意点、育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | ソレル(Sorrel)/ガーデンソレル/コモンソレル/スイバ(酸い葉)/スカンポ |
|---|---|
| 学名 | Rumex acetosa |
| 分類 | タデ科ギシギシ属(スイバ属) |
| 種類 | 多年草 |
| 草丈 | 30〜100cm(花茎を含む) |
| 原産地 | ヨーロッパ〜アジア |
| 花期 | 5〜6月(赤みを帯びた小花の穂) |
| 主な成分 | シュウ酸、ビタミンC |
| 寒さの目安 | 強い |
ソレルとは?特徴と名前の意味
ソレルは、ヨーロッパからアジアの草原や道ばたに広く自生する、タデ科の多年草です。根元から、矢じりのような形のやわらかい緑の葉をたくさん出します。初夏になると、高く伸びた花茎の先に、赤みを帯びた小さな花を穂のようにつけます。雄株と雌株に分かれる植物です。
英名の「ソレル」は、古いフランス語の「sur(酸っぱい)」に由来し、和名の「スイバ」も「酸い葉」という意味です。どちらも、葉のレモンのような酸味を表しています。日本でも、子どもが茎をかじって酸っぱさを楽しんだことから「スカンポ」とも呼ばれてきました。フランスでは、葉が大きくやわらかい品種が改良され、野菜として畑で育てられています。
ソレルとレッドソレルの違い
| ソレル(ガーデンソレル) | レッドソレル(赤軸ソレル) | |
|---|---|---|
| 学名 | Rumex acetosa | Rumex sanguineus |
| 葉 | 緑色のやわらかい葉 | 緑の葉に、赤い葉脈が網目のように入る |
| 味 | レモンのような強い酸味 | 酸味はおだやか |
| 使い方 | スープ、ソース、サラダ | サラダの彩り、カラーリーフとして観賞 |
このほか、葉が小さく盾のような形の「フレンチソレル(R. scutatus)」もあり、酸味がおだやかでサラダに向いています。

ソレルの食べ方と使い方
ソレルの酸味のもとは、シュウ酸です。ビタミンCも多く含み、ヨーロッパでは伝統的に、春の青菜として食べられてきました。
サラダ
春のやわらかい若葉は、生のままサラダに使います。ほかの葉野菜に少し混ぜると、ドレッシングいらずのさわやかな酸味が加わります。レッドソレルの若葉は、サラダの彩りにぴったりです。
ソレルスープ
フランスの家庭料理「ソレルスープ(ポタージュ・ジェルミニー)」は、ソレルをバターで炒めて、じゃがいもやブイヨンと煮込んだスープです。加熱すると、鮮やかな緑色がオリーブ色に変わります。

ソレルソース
刻んだソレルをバターで溶かすように煮て、生クリームを加えたソースは、サーモンなど魚料理によく合う、フランス料理の定番です。
料理のコツ
- 鉄製の鍋や包丁を使うと、酸で黒っぽく変色したり、金属の味が移ったりします。ステンレスやホーローの鍋を使いましょう。
- 酸味が強いので、ほうれん草など、ほかの葉野菜と合わせると食べやすくなります。
昔の暮らしでの使い方
シュウ酸には汚れを落とす働きがあるため、昔のヨーロッパでは、ソレルの葉の汁でリネンのしみ抜きをしたり、銀器を磨いたりしていました。
食べるときの注意
- シュウ酸を多く含むので、一度にたくさん食べないようにしましょう。
- 腎臓の病気がある人や、尿路結石ができやすい人は、食べるのを控えてください。
- 野草のスイバを摘む場合は、よく似た植物と間違えないよう注意しましょう。
ソレルの育て方
ソレルは、寒さに強くとても丈夫で、初心者でも育てやすいハーブです。やや湿り気のある、肥えた土を好みます。花茎を早めに切ると、やわらかい葉を長く収穫できます。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月 | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 植え付け | 3月 | 4月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 花期 | 5月 | 6月 | ||||||||||
| 収穫(葉) | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 9月 | 10月 | 11月 | |||||
| 株分け | 3月 | 4月 | 9月 | 10月 |
※夏の強い日差しで葉がかたくなるので、夏は半日陰が向いています。

種まきと植え付け
種まきは春(3〜5月)か秋(9〜10月)が適期です。育苗ポットやプランターにまき、本葉が4〜5枚になったら植え付けます。株の間は30cmほどあけましょう。
置き場所と土
日なたから半日陰で育ちます。夏の強い日差しが当たると葉がかたくなるので、夏に半日陰になる場所が向いています。腐葉土をたっぷり混ぜた、水もちのよい肥えた土で育てましょう。
水やりと肥料
土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えます。生育が旺盛で肥料をよく吸うので、ほかのハーブとは少し離して植えましょう。葉を収穫したあとに、肥料を少し与えると、また新しい葉が育ちます。
収穫と花茎の処理
葉が10cmほどになったら、外側の若い葉から摘み取って収穫します。花茎が伸びてくると葉がかたくなるので、見つけたら早めに根元から切り取りましょう。こぼれ種でもよく増えるので、増やしたくない場合も花茎は早めに切ります。
ふやし方
春か秋に、大きくなった株を掘り上げて株分けすると、簡単にふやせます。
ソレルのよくある質問
- ソレルとはどういう意味ですか?
- 古いフランス語の「酸っぱい」に由来する名前です。和名の「スイバ(酸い葉)」も、葉の酸味を表しています。
- レッドソレルとは何ですか?
- 緑の葉に赤い葉脈が入る、ソレルの仲間(Rumex sanguineus)です。酸味はおだやかで、サラダの彩りやカラーリーフとして楽しまれています。
- ソレルはたくさん食べても大丈夫ですか?
- シュウ酸を多く含むので、一度にたくさん食べるのは控えましょう。腎臓の病気がある人や尿路結石ができやすい人は、食べないでください。
- 葉がかたくなってしまいました。
- 花茎が伸びたり、夏の強い日差しに当たったりすると、葉がかたくなります。花茎を早めに切り、夏は半日陰で育てましょう。































