チャービルは、シダのように細かく切れ込んだやわらかな葉に、甘くやさしい香りを持つセリ科のハーブです。フランス語では「セルフィーユ」と呼ばれ、「美食家のパセリ」ともいわれるほど、フランス料理に欠かせない存在です。このページでは、チャービルとはどんなハーブか、パセリとの違い、伝統的な効能と使い方、暑さと乾燥を避ける育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | チャービル(Chervil)/セルフィーユ(仏)/ウイキョウゼリ |
|---|---|
| 学名 | Anthriscus cerefolium |
| 分類 | セリ科シャク属 |
| 種類 | 一年草 |
| 草丈 | 30〜60cm |
| 原産地 | ヨーロッパ東部〜西アジア |
| 花期 | 5〜6月(白い小花が傘のように咲く) |
| 香りの成分 | エストラゴール(メチルカビコール)など |
| 寒さの目安 | 比較的強い(暑さに弱い) |
チャービルとは?特徴と名前の由来
チャービルは、ヨーロッパ東部から西アジアが原産の、セリ科の一年草です。明るい緑色の葉はシダのように細かく切れ込み、とてもやわらかく繊細です。初夏になると、茎の先に白い小さな花が傘を広げたように集まって咲きます。葉にはパセリに似た、より甘くやさしいアニスのような香りがあります。
種小名のcerefoliumは、「喜びの葉」を意味するギリシャ語に由来するといわれます。古代ローマの人々がヨーロッパ各地に広め、フランスでは今も家庭料理や高級料理に欠かせないハーブとして親しまれています。春の訪れを祝うハーブとして、復活祭の時期にはチャービルのスープを食べる習慣もあります。
チャービルとパセリの違い
| チャービル | イタリアンパセリ | |
|---|---|---|
| 葉 | 細かく切れ込み、やわらかく繊細 | 平らでしっかりしている |
| 香り | 甘くやさしい、アニスのような香り | 青くさくはっきりした香り |
| 使い方 | 生のまま仕上げに添える | 加熱料理にも使える |
| 種類 | 一年草 | 二年草 |

チャービルの効能と使い方
チャービルは、昔からヨーロッパで春の若菜として食べられ、伝統的に、食欲を増し、消化を助けるハーブとして使われてきました。ビタミンCやカロテン、ミネラルも含んでいます。
料理
チャービルは、卵料理との相性が特によく、オムレツやスクランブルエッグに刻んで加えると、上品な香りが引き立ちます。白身魚やサーモンのソース、ポタージュやスープの仕上げ、サラダやドレッシングにもぴったりです。かわいらしい葉の形を生かして、ケーキやデザートの飾りにもよく使われます。
フィーヌゼルブ
フランス料理の「フィーヌゼルブ(香草ミックス)」は、チャービル、パセリ、チャイブ、タラゴンを細かく刻んで混ぜたもので、オムレツや魚料理、ソースに使われます。

使うときのコツ
チャービルの香りは熱に弱く、すぐに飛んでしまうので、加熱料理には仕上げに加えましょう。乾燥させると香りが弱くなるので、生のまま使うのが一番です。使いきれない分は、刻んで冷凍しておくと便利です。
使うときの注意
- セリ科の植物にアレルギーがある人は使わないでください。
- 野生のセリ科の植物には毒のあるもの(ドクニンジンなど)が多く、見た目がよく似ています。野草を摘んで食べるのは避け、自分で育てたものを使いましょう。
チャービルの育て方
チャービルは、暑さと乾燥が苦手なハーブです。明るい日陰で、湿り気のある土で育てましょう。植え替えを嫌うので、種を直接まくのが基本です。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月 | 4月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 花期 | 5月 | 6月 | ||||||||||
| 収穫(葉) | 4月 | 5月 | 6月 | 10月 | 11月 | 12月 |
※秋まきは冬を越して、春に長く収穫できます。

置き場所と土
強い日差しで葉が傷みやすいので、木陰や建物の東側など、明るい半日陰が理想です。水はけがよく、有機質を多く含んだ、湿り気のある栄養豊かな土を好みます。
種まき
根がまっすぐ伸びる性質があり、植え替えを嫌うので、プランターや花壇に直接種をまきます。種まきは春(3〜4月)か秋(9〜10月)。秋にまくと冬を越して、春に長く収穫できます。苗から育てる場合は、根鉢を崩さないように植え付けましょう。
間引きと水やり
発芽したら、生育に合わせて何度か間引き、株の間を15〜20cmにします。間引いた苗も料理に使えます。乾燥に弱いので、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えましょう。
収穫と花茎摘み
草丈が10〜15cmになったら、外側の葉から摘んで収穫します。花が咲くと香りが落ち、花が終わるとすぐに実を付けて枯れてしまうので、花茎が伸びてきたらすぐに摘み取りましょう。こうすることで、長く収穫できます。
こぼれ種で毎年楽しむ
1〜2株だけ花を咲かせておけば、こぼれ種で翌年も芽を出します。
コンパニオンプランツ
チャービルは、ラディッシュと一緒に植えると、ラディッシュの生長を助け、レタスと一緒に植えると虫がつきにくくなるといわれます。
チャービルのよくある質問
- チャービルとはどんなハーブですか?
- セリ科の一年草で、細かく切れ込んだやわらかい葉に、甘くやさしい香りがあります。フランス語ではセルフィーユと呼ばれ、フランス料理に欠かせないハーブです。
- チャービルとパセリの違いは?
- チャービルは葉がやわらかく、甘くやさしい香りです。パセリは葉がしっかりしていて、香りがはっきりしています。
- 夏に枯れてしまいました。
- チャービルは暑さと乾燥が苦手です。夏は明るい日陰で育て、水切れに注意しましょう。秋まきにすると、育てやすくなります。
- チャービルは乾燥保存できますか?
- 乾燥させると香りが弱くなるので、刻んで冷凍保存するのがおすすめです。






























