カレープラントは、銀色の細い葉にふれると、まるでカレーのような香りがするキク科のハーブです。名前からカレー粉の原料と思われがちですが、実際は香りを楽しむハーブで、葉は料理の香り付けにほんの少し使ったり、黄色い花をドライフラワーにしたりして楽しみます。このページでは、カレープラントの特徴とカレーリーフとの違い、食べ方・使い方、育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | カレープラント(Curry plant)/ヘリクリサム・イタリカム/エバーラスティング |
|---|---|
| 学名 | Helichrysum italicum(旧学名 H. angustifolium) |
| 分類 | キク科ムギワラギク属(ヘリクリサム属) |
| 種類 | 常緑小低木 |
| 草丈 | 30〜60cm |
| 原産地 | 地中海沿岸 |
| 花期 | 6〜8月(黄色い小花) |
| 寒さの目安 | やや弱い(霜と寒風よけが必要) |
カレープラントとは?特徴と名前の由来
カレープラントは、地中海沿岸の乾いた岩場や砂地に自生する、キク科の常緑小低木です。針のように細い葉は、細かい白い毛におおわれて銀灰色に見えます。夏になると、細い茎の先に小さな黄色い花がボタンのように集まって咲きます。葉や茎にふれると、カレーのようなスパイシーで甘い香りが広がるのが最大の特徴です。
カレープラントの仲間(ヘリクリサム属)は、花が乾燥しても色や形が変わらないことから「エバーラスティング(永遠の花)」とも呼ばれ、ドライフラワーの素材として親しまれてきました。ギリシャ語の「helios(太陽)」と「chrysos(黄金)」が属名の由来で、太陽のように輝く黄色い花を表しています。
カレープラントとカレーリーフの違い
名前が似ていて混同されやすいのが「カレーリーフ」です。カレーリーフは、インドやスリランカの料理で葉をそのまま使う、ミカン科の別の木です。
| カレープラント | カレーリーフ(ナンヨウザンショウ) | |
|---|---|---|
| 分類 | キク科の小低木 | ミカン科の木 |
| 葉 | 銀灰色で針のように細い | 緑で小さな楕円形の葉が並ぶ |
| 原産地 | 地中海沿岸 | インド、スリランカ |
| 使い方 | 香り付け、ドライフラワー、観賞用 | インド料理で葉を油で炒めて使う |
どちらも、一般的なカレー粉の原料ではありません。カレー粉は、ターメリック、クミン、コリアンダーなど、たくさんのスパイスを混ぜて作られています。

カレープラントの食べ方・使い方
料理の香り付け
カレープラントの葉は、スープやシチュー、ピクルス、ご飯を炊くときなどに枝ごと入れ、香りが移ったら取り出して使います。葉そのものは苦みが強く、食べるのには向きません。香りもカレー粉ほど強くはないので、料理に「ほんのりカレーの香り」を添える使い方がおすすめです。

ドライフラワー・ポプリ
黄色い花は、乾燥させても色と形がよく残るので、ドライフラワーやリース、スワッグの材料にぴったりです。花が咲きそろったころに茎ごと切り、束ねて風通しのよい日陰に吊るしましょう。銀色の葉もポプリに使えます。
庭の彩り
銀灰色の葉は、花壇や寄せ植えの中でよく目立つカラーリーフになります。ラベンダーやローズマリーなど、地中海生まれのハーブと一緒に植えると、まとまりのある庭になります。
使うときの注意
- 葉は苦みが強いので、料理に使ったら取り出し、食べないようにしましょう。
- 妊娠中・授乳中の人は、料理に使うのを控えてください。
- キク科の植物にアレルギーがある人は注意してください。
- ヘリクリサムの精油(イモーテル)は、肌に使う場合も少量を薄めて使いましょう。
カレープラントの育て方
カレープラントは、乾燥した地中海の土地に育つ植物です。日当たりと水はけがよい場所で、乾かし気味に育てましょう。苦手なのは、梅雨の多湿と、冬の冷たい風です。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 3月 | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 花期 | 6月 | 7月 | 8月 | |||||||||
| 挿し木 | 4月 | 5月 | 6月 | 9月 | ||||||||
| 切り戻し | 6月 | 9月 | ||||||||||
| 収穫(葉) | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
※寒い地域では、冬は鉢植えを軒下や室内に移します。

苗から育てる
種から育てるのは難しく、小さい苗は多湿で傷みやすいので、市販の苗から育てるのがおすすめです。植え付けは春(3〜5月)か秋(9〜10月)が適期です。
置き場所と土
日当たりのよい場所を好みます。明るい日陰でも育ちますが、日当たりがよくないと花が咲きにくくなります。水はけのよい、やや乾き気味の土が向いています。鉢植えは、ハーブ用の土に軽石や赤玉土を混ぜて水はけをよくしましょう。
水やりと肥料
土の表面がしっかり乾いてから水を与えます。水のやりすぎは根腐れの原因になります。肥料は少なめのほうが、銀色の葉がきれいに育ちます。春に少量与える程度で十分です。
切り戻しと冬越し
梅雨前と花後に枝を切り戻すと、蒸れを防いで形が整います。寒さにやや弱いので、霜や冷たい風が当たらない場所で冬を越させましょう。寒い地域では、鉢植えにして冬は軒下や室内の明るい場所に移します。
ふやし方
春か秋に、枝先を5〜8cmほど切って挿し木にすると、簡単にふやせます。
カレープラントのよくある質問
- カレープラントは食べられますか?
- 葉は苦みが強いので、食べるのには向きません。料理に枝ごと入れて香りを移し、取り出して使いましょう。
- カレー粉の原料になりますか?
- なりません。カレー粉は、ターメリックやクミンなど、多くのスパイスを混ぜて作られます。カレープラントは、カレーに似た香りを楽しむハーブです。
- カレーリーフと同じですか?
- 別の植物です。カレーリーフはミカン科の木で、インド料理で葉をそのまま使います。カレープラントはキク科の小低木です。
- 冬に枯れてしまいました。
- 寒さや冷たい風、冬の水のやりすぎが原因と考えられます。冬は霜や寒風の当たらない場所に移し、水やりは控えめにしましょう。

































