サラダバーネットは、葉をかむと、きゅうりのようなさわやかな香りがするバラ科のハーブです。寒さに強く冬も葉が残るため、ヨーロッパでは野菜の少ない季節のサラダ菜として親しまれてきました。このページでは、サラダバーネットとはどんなハーブか、食べ方と使い方、伝統的な効能、育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | サラダバーネット(Salad burnet)/オランダワレモコウ |
|---|---|
| 学名 | Sanguisorba minor |
| 分類 | バラ科ワレモコウ属 |
| 種類 | 多年草(常緑に近い) |
| 草丈 | 30〜60cm(花茎は90cmほど) |
| 原産地 | ヨーロッパ〜西アジア、北アフリカ |
| 花期 | 5〜7月(緑の花穂に赤いめしべ) |
| 主な成分 | タンニン、ビタミンCなど |
| 寒さの目安 | 強い(冬も葉が残る) |
サラダバーネットとは?特徴と名前の由来
サラダバーネットは、ヨーロッパから西アジア、北アフリカにかけての乾いた草地に自生する、バラ科の多年草です。ふちがギザギザした丸い小さな葉が、羽のように左右に並んで付き、株元から放射状に広がります。初夏になると細い花茎を伸ばし、その先に緑色の丸い花穂を付けます。花穂からは、赤いめしべや細長いおしべが飛び出し、ふわふわとした姿になります。
葉には、きゅうりにそっくりなさわやかな香りがあります。「バーネット」は、日本のワレモコウ(グレートバーネット)の英名で、花の形がワレモコウに似ていることから名付けられました。属名のSanguisorbaは、ラテン語の「sanguis(血)」と「sorbere(吸い取る)」を合わせた言葉で、昔、傷の手当てに使われていたことに由来します。
16世紀イギリスの植物学者ジョン・ジェラードは「これをワインに入れると、飲み口がさわやかになり、心が陽気になる」と書き、哲学者フランシス・ベーコンは、香りを楽しむために散歩道にタイムやミントと一緒に植えることをすすめています。アメリカに渡った清教徒たちも、この草を新大陸に持ち込みました。

サラダバーネットの食べ方と使い方
サラダバーネットは、生のやわらかい若葉を使うのが基本です。加熱すると香りが飛んでしまうので、仕上げに加えましょう。花が咲くと葉がかたく、苦くなるので、食べるなら花が咲く前の若葉を摘みます。
サラダ
若葉を茎からしごき取り、サラダに散らすと、きゅうりのようなさわやかな香りが加わります。冬でも葉が残るので、野菜の少ない季節のサラダにも重宝します。
ハーブバター・ビネガー・飲み物
刻んでバターやクリームチーズに混ぜれば、さわやかな香りのハーブバターになります。ハーブビネガーに漬け込んでドレッシングに使うのもおすすめです。夏には、枝ごと冷たい飲み物のグラスに挿すと、涼しげな香りが楽しめます。きゅうりのスライスやボリジの花を加えると、さらに見た目も涼やかになります。

ハーブティー
生の葉を5〜6枚ほどポットに入れ、熱湯を注いで3〜5分蒸らします。さっぱりとした味わいです。ヨーロッパでは伝統的に、食後に胃の調子を整えたいときに飲まれてきました。
ドライフラワー
丸い花穂は、乾燥させてドライフラワーとしても楽しめます。花を楽しむ株と、葉を食べる株を分けて育てるのもおすすめです。
使うときの注意
- タンニンを多く含むため、胃の弱い人は、たくさん食べたり飲んだりしないようにしましょう。
- 妊娠中・授乳中の人は、ハーブティーとして大量に飲むのは控えてください。
サラダバーネットの育て方
サラダバーネットは、寒さに強く丈夫な多年草です。植え替えを嫌うので、種を直接まくか、苗の根鉢を崩さずに植え付けましょう。花茎を早めに摘むと、やわらかい葉を長く収穫できます。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月 | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 植え付け | 3月 | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 花期 | 5月 | 6月 | 7月 | |||||||||
| 株分け | 3月 | 4月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 収穫(葉) | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |

置き場所と土
日当たりのよい場所を好みますが、夏の強い日差しが続くと葉がかたくなるので、夏は半日陰になる場所が安心です。水はけのよい土を好み、酸性の土は苦手なので、庭植えでは苦土石灰を混ぜておきましょう。
種まきと植え付け
種まきは春(3〜5月)か秋(9〜10月)。根がまっすぐ伸びる性質があるので、育てる場所に直接まくか、ポットで育てた苗を根鉢を崩さずに植え付けます。株の間は30cmほどあけましょう。
水やりと肥料
土の表面が乾いたら水を与えます。乾燥にも比較的強いですが、極端な水切れは葉がかたくなる原因になります。肥料は、春と秋に少量与える程度で十分です。
収穫と花茎摘み
外側のやわらかい葉から、必要な分だけ摘んで使います。花茎が伸びてくると葉がかたくなるので、葉を食べたい株は、花茎をすぐに摘み取りましょう。こうすることで、長くやわらかい葉を収穫できます。冬も葉が残るので、一年中収穫できます。
ふやし方
株が大きくなったら、春か秋に株分けでふやします。花を咲かせておくと、こぼれ種でもふえます。
サラダバーネットのよくある質問
- サラダバーネットはどうやって食べますか?
- 花が咲く前のやわらかい若葉を、生のままサラダに散らしたり、刻んでバターやチーズに混ぜたりして食べます。加熱すると香りが飛ぶので、仕上げに加えましょう。
- 花が咲いてきました。取ったほうがいいですか?
- 葉を食べたい場合は、すぐに花茎を摘み取りましょう。花が咲くと葉がかたく苦くなります。花をドライフラワーで楽しみたい場合は、別の株で咲かせるのがおすすめです。
- サラダバーネットの効能は?
- 葉にはタンニンが多く含まれ、昔は傷の手当てに使われていました。お茶としては、伝統的に食後に胃の調子を整えたいときに飲まれてきました。
- 冬も収穫できますか?
- 寒さに強く、よほど寒い地域でなければ冬も葉が残るので、一年中収穫できます。































