サフラワー(ベニバナ)とは|花の色の秘密と使い方・ハーブティー・育て方

サフラワーは、日本では「ベニバナ(紅花)」として知られるキク科のハーブです。花は黄色からオレンジ、紅色へと色を変え、古くから布を染める染料や口紅の原料として大切にされてきました。このページでは、サフラワーとはどんな植物か、花の色の秘密、ハーブティーや紅花染め・サフラワー油などの使い方、育て方まで、まとめて紹介します。

利用部分花種利用法ハーブティー料理の色付け染料油
名前・別名サフラワー(Safflower)/ベニバナ(紅花)/末摘花(すえつむはな)/紅藍(くれのあい)
学名Carthamus tinctorius
分類キク科ベニバナ属
種類一年草(秋まきでは越年草)
草丈60cm〜1m
原産地エジプト、西アジア〜中央アジア
花期6〜7月(黄色からオレンジ・紅色に変わる)
色素黄色:サフロールイエロー/紅色:カルタミン
寒さの目安比較的強い(秋まきで冬を越せる)
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サフラワー(ベニバナ)とは?特徴と名前の由来

サフラワーは、エジプトから中央アジアにかけてが原産の、キク科の一年草です。アザミに似たふちにとげのある葉を持ち、初夏に、細い花びらが筆の穂先のように集まった花を咲かせます。属名のCarthamusはアラビア語の「染める」、種小名のtinctoriusはラテン語で「染料の」という意味で、どちらも昔から染料として使われてきたことを表しています。古代エジプトのミイラが包まれていた布も、サフラワーで染められていたといわれます。

日本には飛鳥時代ごろに伝わったとされ、『源氏物語』に登場する「末摘花(すえつむはな)」は、花の先端を摘んで使うことにちなんだベニバナの別名です。江戸時代には山形の最上地方が一大産地となり、ベニバナは今も山形県の県花になっています。

花の色が変わる秘密

サフラワーの花は、咲き始めは鮮やかな黄色で、日がたつにつれてオレンジ色、そして紅色へと変わっていきます。花には、水に溶けやすい黄色の色素「サフロールイエロー」と、水に溶けにくい紅色の色素「カルタミン」が含まれています。紅色の色素はほんのわずかしかとれないため、昔は「紅一匁、金一匁」といわれるほど高価でした。

サフラワー(ベニバナ)とは?花の色の変化と紅の色素
サフラワーの特徴と花の色の変化(画像をクリックすると拡大します)

サフラワーの使い方

ハーブティー

乾燥した花びらを小さじ1杯ほどポットに入れ、熱湯を約200ml注いで3〜5分蒸らします。きれいな黄金色のお茶になり、クセが少なく、ほかのハーブとのブレンドにも向いています。漢方では「紅花(こうか)」と呼ばれ、伝統的に、体を温めたいときや女性の体調管理に使われてきました。

料理の色付け

花びらは、ご飯やスープ、ドレッシングなどを黄色く色付けるのに使われ、高価なサフランの代わりになることから「サフラン」に似た名前が付いたともいわれます。

サフラワーの使い方(ハーブティー・料理の色付け・紅花染め・サフラワー油)
サフラワーの使い方

紅花染め

花びらを水でよくもみ洗いして黄色の色素を流したあと、灰汁(あく)などのアルカリ性の液で紅色の色素を取り出し、酢などで中和して布を染めます。手間はかかりますが、やわらかな桜色から深い紅色まで染めることができます。昔の口紅「紅(べに)」も、この紅色の色素から作られていました。

サフラワー油

種からしぼった油は「サフラワー油(べにばな油)」として、食用油やマーガリン、化粧品の原料に使われています。リノール酸の多いタイプと、オレイン酸の多いタイプがあります。

使うときの注意

  • 花には子宮を刺激する作用があるとされるため、妊娠中・授乳中の人は、ハーブティーを飲まないでください。
  • 血液を固まりにくくする薬を飲んでいる人は、医師に相談してください。
  • キク科の植物にアレルギーがある人は使わないでください。

サフラワー(ベニバナ)の育て方

サフラワーは、乾燥した土地が原産で、日当たりと水はけのよい場所を好む丈夫な植物です。植え替えを嫌うので、育てる場所に直接種をまくのが基本です。秋にまくと株が大きく育ち、花つきがよくなります。

ベニバナの栽培カレンダー
月123456789101112
種まき3月4月9月10月
花期6月7月
収穫(花)6月7月
収穫(種)8月
土肥沃普通痩せ地
日当たり日なた半日陰日陰
水やり多湿普通乾燥
寒さ耐寒半耐寒非耐寒

※寒い地域では春まきにします。

サフラワー(ベニバナ)の育て方
ベニバナの育て方のポイント

種まき

根がまっすぐ伸びて植え替えを嫌うので、育てる場所に直接種をまきます。種まきは春(3〜4月)か秋(9〜10月)。暖かい地域では、秋にまくと冬を越して株が大きくなり、花つきがよくなります。寒い地域では春にまきましょう。1か所に2〜3粒ずつまき、1cmほど土をかけます。

置き場所と土

一日中よく日が当たる場所を好みます。水はけのよい、やや乾き気味の土が向いていて、多湿や酸性の土は苦手です。庭植えでは、植え付け前に苦土石灰を混ぜておきましょう。

間引きと水やり

芽が出たら間引き、最終的に株の間を20〜30cmにします。乾燥に強いので、庭植えは根付いたあとはほとんど水やりの必要はありません。鉢植えは土がしっかり乾いてから水を与えます。

花の収穫と乾燥

花が咲いて、黄色からオレンジ色に変わり始めたころが摘みどきです。とげが少なく作業しやすい朝のうちに、花びらだけを摘み取りましょう。摘んだ花は新聞紙などに広げ、風通しのよい日陰でしっかり乾燥させてから保存します。葉や苞(ほう)にはとげがあるので、作業は手袋をして行いましょう。とげのない品種もあります。

サフラワーのよくある質問

サフラワーとベニバナは同じですか?
同じ植物です。サフラワーは英語名で、和名がベニバナ(紅花)です。
サフラワーとサフランは同じですか?
別の植物です。サフランはアヤメ科の植物で、めしべを使います。サフラワーの花びらがサフランの代わりに料理の色付けに使われたことから、名前が似ています。
花の色が黄色から赤に変わるのはなぜですか?
花に含まれる黄色の色素と紅色の色素のバランスが、日がたつにつれて変わっていくためです。
サフラワーのハーブティーは誰でも飲めますか?
妊娠中・授乳中の人は飲まないでください。血液を固まりにくくする薬を飲んでいる人も、医師に相談してから飲みましょう。

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