イタリアンパセリは、平たい切れ込みのある葉が特徴の、香りのよいパセリです。普通の縮れたパセリよりも香りがおだやかでやわらかく、サラダやパスタ、スープなどにたっぷり使えます。ヨーロッパでは、パセリといえばこの平葉のほうが主流です。このページでは、イタリアンパセリの特徴と普通のパセリとの違い、栄養と伝統的な効能、料理での使い方、育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | イタリアンパセリ(Italian parsley)/フラットリーフパセリ/オランダゼリ |
|---|---|
| 学名 | Petroselinum crispum var. neapolitanum |
| 分類 | セリ科オランダゼリ属(ペトロセリヌム属) |
| 種類 | 二年草 |
| 草丈 | 30〜60cm(花茎は1mほど) |
| 原産地 | 地中海沿岸 |
| 花期 | 2年目の5〜7月(黄緑色の小花) |
| 主な成分 | βカロテン、ビタミンC・K、鉄、香り:ミリスチシン、アピオールなど |
| 寒さの目安 | 強い |
イタリアンパセリとは?特徴と名前の由来
イタリアンパセリは、地中海沿岸原産のセリ科の二年草です。根元から長い葉柄を伸ばし、セロリの葉に似た、平たく切れ込みのある濃い緑の葉を茂らせます。2年目の初夏になると花茎を伸ばして、黄緑色の小さな花を傘のように咲かせ、種ができると株は枯れます。
パセリは古代ギリシャやローマで、食用・薬用として、また競技の勝者に贈る冠としても使われてきました。学名のPetroselinumはギリシャ語の「岩のセロリ」という意味で、岩場に生えていたことに由来します。和名の「オランダゼリ」は、江戸時代にオランダ人によって伝えられたセリという意味です。
普通のパセリとの違い
| イタリアンパセリ(平葉) | パセリ(縮れ葉) | |
|---|---|---|
| 葉の形 | 平たく、切れ込みがある | 細かく縮れている |
| 香り・味 | 香りがよく、苦みが少ない | 香りと苦みがやや強い |
| 食感 | やわらかい | かため |
| 主な使い方 | 刻んで料理にたっぷり | 料理の飾り、刻んで散らす |

イタリアンパセリの効能と使い方
パセリは、βカロテンやビタミンC・K、鉄などを豊富に含む、栄養たっぷりの緑の葉です。ヨーロッパでは伝統的に、食欲がないときや、食後の口臭が気になるとき、むくみが気になるときなどに食べられてきました。料理に添えられているパセリを最後に食べると、口の中がさっぱりします。
サラダ・タブレ
やわらかい葉は、生のままサラダにたっぷり使えます。中東のサラダ「タブレ」は、刻んだパセリを主役に、トマトやブルグル(ひき割り小麦)、レモン汁、オリーブオイルであえた料理です。
パスタ・スープ・肉や魚料理
刻んでパスタやスープ、リゾットの仕上げに散らすと、彩りと香りがよくなります。ハーブバターやハーブオイルにして、肉や魚のソテーにのせるのもおすすめです。

ソース
パセリ、レモンの皮、にんにくを細かく刻んだ「グレモラータ」は、イタリアで煮込み料理に添える薬味です。パセリにケッパーやアンチョビ、オリーブオイルを合わせた「サルサヴェルデ(緑のソース)」も、肉や魚によく合います。
保存のコツ
- 束のまま根元をコップの水に挿し、ポリ袋をかぶせて冷蔵庫に入れると長持ちします。
- 刻んで冷凍しておけば、凍ったまま料理に使えます。
- 乾燥させると香りが弱くなるので、冷凍保存がおすすめです。
食べるときの注意
- 料理に使う量なら心配はありません。
- 妊娠中の人は、大量に食べたり、種や精油、サプリメントをとったりするのは控えてください。
- 腎臓の病気がある人は、たくさん食べるのを控えてください。
- 血液を固まりにくくする薬(ワルファリンなど)を飲んでいる人は、ビタミンKを多く含むので、たくさん食べる前に医師に相談しましょう。
イタリアンパセリの育て方
イタリアンパセリは、寒さに強く、プランターでも育てやすいハーブです。種の発芽がゆっくりなことと、水切れに注意すれば、外側の葉から摘んで長く収穫できます。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 種まき | 3月 | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 植え付け | 4月 | 5月 | 10月 | |||||||||
| 花期 | 5月 | 6月 | 7月 | |||||||||
| 収穫(葉) | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
※2年目の春に花茎が伸びると、葉がかたくなり、種ができたあと株は枯れます。

種まき
種まきは、春(3〜5月)か秋(9〜10月)が適期です。種の皮がかたく発芽まで2〜3週間かかるので、一晩水につけてからまくとよいでしょう。光を好む種なので、土はごく薄くかけます。発芽するまで土を乾かさないように注意します。根がまっすぐ伸びて植え替えを嫌うので、ポットで育てる場合は小さいうちに根鉢を崩さず植え付けましょう。
置き場所と土
日当たりのよい場所を好みますが、真夏は半日陰で育てると葉がやわらかく保てます。堆肥や腐葉土を混ぜた、水もちのよい肥えた土で育てましょう。
水やりと肥料
乾燥に弱く、水切れすると葉が黄色くなります。土の表面が乾いたら、たっぷり水を与えましょう。収穫を続けるので、月に1〜2回、液体肥料を与えます。
収穫
本葉が10枚以上になったら、外側の葉から根元で摘み取って収穫します。中心の新しい葉を残しておけば、次々と新しい葉が出てきます。
病害虫
キアゲハの幼虫が好んで葉を食べます。見つけたら早めに取り除きましょう。
イタリアンパセリのよくある質問
- イタリアンパセリの効能は?
- βカロテンやビタミンC・K、鉄などを豊富に含む緑の葉です。ヨーロッパでは伝統的に、食欲がないときや食後の口臭が気になるときに食べられてきました。
- 普通のパセリとの違いは?
- イタリアンパセリは葉が平たく、香りがよく苦みが少ないのが特徴です。普通のパセリは葉が縮れていて、主に料理の飾りに使われます。
- 種をまいたのに芽が出ません。
- パセリの種は発芽まで2〜3週間かかります。一晩水につけてからまき、土はごく薄くかけて、乾かさないように管理しましょう。
- パセリの冬越しは?
- 寒さに強いので、多くの地域で屋外で冬を越せます。冬も葉を少しずつ収穫できます。
このハーブの栽培・活用ガイド
育てている株の様子や季節に合わせて、確認することを案内します。
































