アロマティカスは、ぷっくりとした厚みのある葉にふれるだけで、甘くさわやかな香りが広がるシソ科のハーブです。「育てる芳香剤」とも呼ばれ、室内の鉢植えとしても人気があります。このページでは、アロマティカスの特徴と香り、伝統的な効能、ハーブティーや料理での使い方、冬越しのコツを含む育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | アロマティカス/キューバンオレガノ/スープミント/インディアンボリジ |
|---|---|
| 学名 | Plectranthus amboinicus(Coleus amboinicus) |
| 分類 | シソ科プレクトランサス属(コリウス属とされることも) |
| 種類 | 多年草(多肉質の葉) |
| 草丈 | 20〜50cm |
| 原産地 | アフリカ南部〜東部、インド周辺 |
| 花期 | 4〜6月(薄紫の小花。咲かないことも多い) |
| 寒さの目安 | 弱い(冬は5℃以上の室内で) |
アロマティカスとは?特徴と香り
アロマティカスは、アフリカからインドにかけての暖かい地域が原産の、シソ科の多年草です。丸く厚みのある葉はふちが波打ち、表面は白いうぶ毛でおおわれて、ふわふわとした手ざわりがあります。多肉植物のように葉に水をたくわえるため、乾燥に強いのが特徴です。
葉にふれると、ミントのようなさわやかさと、オレガノのようなスパイシーさ、ほのかな甘さを合わせた香りが広がります。英語圏で「キューバンオレガノ」「スープミント」と呼ばれるのは、この香りからです。熱帯の国々では、昔から料理の香り付けや、家庭の民間療法に使われてきました。日本では2010年代ごろから広まり、「さわると香る観葉植物」として人気が出ています。
アロマティカスの種類
一般的なアロマティカスのほかに、葉のふちが白い斑入りの品種も出回っています。斑入りの品種は、香りがやや強めといわれ、寄せ植えの彩りにも向いています。

アロマティカスの効能と使い方
アロマティカスは、インドネシアやフィリピン、インドなどで、伝統的に家庭の民間療法に使われてきたハーブです。のどの調子が気になるときにお茶にしたり、虫刺されや軽いやけどに葉をもんで当てたりと、身近な「薬箱」として利用されてきました。葉にはカルバクロールやチモールといった香りの成分が含まれています。
ハーブティー
生の葉を3〜4枚摘み、大きめにちぎってポットに入れ、熱湯を注いで5分ほど蒸らします。細かくちぎりすぎると青くさくなるので、大きめにちぎるのがコツです。葉が厚いため、ほかのハーブより少し長めに蒸らすと香りがよく出ます。すっきりとした香りで、レモンやはちみつを加えても楽しめます。

料理
細かく刻んで、肉や魚の臭み消し、スープやカレー、トマト料理の香り付けに使います。オレガノやタイムの代わりとしても使えます。葉を丸ごと天ぷらにしても、さくっとした食感とさわやかな香りが楽しめます。香りが強いので、料理には少しずつ加えましょう。
育てる芳香剤として
窓辺や玄関に鉢を置いておくと、ふれるたびにさわやかな香りが広がります。摘んだ葉を小皿にのせておくだけでも、ほのかな香りを楽しめます。
使うときの注意
- 妊娠中・授乳中の人は、ハーブティーを飲むのを控えてください。
- シソ科の植物にアレルギーがある人は使わないでください。
- 肌が弱い人は、葉の汁でかぶれることがあります。
- 犬や猫などのペットが葉を食べないように、置き場所に注意しましょう。
アロマティカスの育て方
アロマティカスは、挿し木で簡単にふやせる育てやすいハーブです。失敗しやすいのは水のやりすぎと冬の寒さ。乾かし気味に育て、冬は暖かい室内に取り込みましょう。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月 | 5月 | 6月 | |||||||||
| 花期 | 4月 | 5月 | 6月 | |||||||||
| 挿し木 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | ||||||
| 収穫(葉) | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
※冬は最低5℃以上の明るい室内で管理します。

置き場所と日当たり
日当たりのよい場所から明るい半日陰まで育ちます。室内でも育てられますが、日照が足りないと葉の色が薄くなり、茎がひょろひょろと伸びてしまうので、できるだけ明るい窓辺に置きましょう。真夏の強い直射日光は葉焼けの原因になるので、レースカーテン越しや半日陰が安心です。
土と植え付け
水はけのよい土を好みます。多肉植物用の土を使うか、ハーブ用の土に軽石や赤玉土を2〜3割混ぜると安心です。植え付けや植え替えは、暖かくなった4〜6月に行います。
水やりと肥料
葉に水をたくわえているので、土の表面がしっかり乾いてから、鉢底から流れるまでたっぷり与えます。水のやりすぎは根腐れの原因になります。冬は月に1〜2回、暖かい日の午前中に軽く与える程度にすると、寒さに強くなります。肥料は、春と秋に緩効性の肥料を少量施す程度で十分です。
冬越し
寒さに弱く、気温が5℃を下回ると葉が茶色くしおれて枯れてしまいます。秋に最低気温が10℃を下回るようになったら、室内の明るい場所に取り込みましょう。窓際は夜に冷え込むので、夜は部屋の中ほどに移すと安心です。
摘心と挿し木
伸びた枝の先を摘むと、わき芽が出てこんもりとした形に育ちます。葉が混み合ってきたら、蒸れを防ぐためにも、間引くように収穫して使いましょう。摘んだ枝を5cmほどに切って土に挿しておくか、水に挿しておくと、1〜2週間で根が出てきます。冬越しが心配なときは、秋に挿し木で小さな株を作っておき、室内で育てるのも手軽です。
よくあるトラブルと対策
- 葉が茶色くしおれる:寒さ。5℃以上の室内に移しましょう。
- 茎の根元が黒くぶよぶよ:水のやりすぎによる根腐れ。元気な枝を挿し木して株を作り直します。
- 茎がひょろひょろ伸びる:日照不足。明るい場所に移し、伸びた枝を切り戻します。
アロマティカスのよくある質問
- アロマティカスの効能は?
- 熱帯の国々では、のどの調子が気になるときにお茶にしたり、虫刺されに葉を当てたりと、伝統的に民間療法で使われてきました。日本では主に、香りを楽しむハーブティーや料理の香り付け、観葉植物として親しまれています。
- アロマティカスは食べられますか?
- 食べられます。刻んで料理の香り付けにしたり、天ぷらにしたりします。香りが強いので、少しずつ使いましょう。
- 室内だけで育てられますか?
- 明るい窓辺なら室内でも育てられます。日照が足りないと間延びするので、春から秋はときどき屋外の明るい日陰に出してあげると、株が丈夫になります。
- 冬に枯れてしまいました。
- 寒さか、冬の水のやりすぎが原因と考えられます。冬は5℃以上の室内で、水は控えめにしましょう。秋に挿し木で予備の株を作っておくと安心です。






























