センテッドゼラニウムは、葉にふれるとバラやレモン、リンゴなどの香りがする、香りのゼラニウムです。花を楽しむ園芸用のゼラニウムとは違い、香りのよい葉をハーブティーやお菓子、ポプリに使います。このページでは、センテッドゼラニウムの特徴と香りの種類、ハーブティーなどの使い方と伝統的な効能、育て方まで、まとめて紹介します。
| 名前・別名 | センテッドゼラニウム(Scented geranium)/ニオイゼラニウム/香りゼラニウム |
|---|---|
| 学名 | Pelargonium spp.(ローズゼラニウム:P. graveolens など) |
| 分類 | フウロソウ科テンジクアオイ属(ペラルゴニウム属) |
| 種類 | 多年草(半低木) |
| 草丈 | 20〜100cm |
| 原産地 | 南アフリカ |
| 花期 | 4〜6月、9〜10月 |
| 主な精油成分 | ゲラニオール、シトロネロール(ローズゼラニウム) |
| 寒さの目安 | やや弱い(霜に当てない) |
センテッドゼラニウムとは?特徴と香りの種類
センテッドゼラニウムは、南アフリカ原産のペラルゴニウム属の植物のうち、葉に香りがあるものをまとめた呼び名です。葉にふれると、細かな毛から香りの成分が出て、あたりに香りが広がります。花は小さく、淡いピンクや白、薄紫の可憐な花が咲きます。17世紀にヨーロッパへ伝わり、19世紀にはフランスで香水の原料として栽培されるようになりました。
観賞用のゼラニウムとの違い
花壇や窓辺で赤やピンクの大きな花を咲かせる「ゼラニウム」も、同じペラルゴニウム属の仲間です。そのうち、花を楽しむものを「ゼラニウム」、葉の香りを楽しむものを「センテッドゼラニウム」と呼び分けています。なお、植物学上の「ゼラニウム(ゲラニウム属)」は、フウロソウなど別のグループを指します。
香りの種類
| 種類 | 香り | 特徴 |
|---|---|---|
| ローズゼラニウム | バラ | 切れ込みの深い葉。お菓子や精油に最もよく使われる |
| レモンゼラニウム | レモン | 小さく縮れた葉。ハーブティーに向く |
| アップルゼラニウム | リンゴ | 丸くやわらかい葉。這うように育つ |
| ペパーミントゼラニウム | ミント | ビロードのような大きな葉 |
| 蚊連草(かれんそう) | レモンに似たシトロネラ | 「蚊よけ草」として売られることが多い |

センテッドゼラニウムの効能と使い方
ローズゼラニウムの精油は、バラに似た香りで、アロマテラピーやスキンケア用品によく使われます。伝統的に、気持ちのバランスを整えたいときや、肌の調子を整えたいときに使われてきました。
ハーブティー
生の葉2〜3枚をカップに入れ、熱湯を注いで5分ほど蒸らします。いつもの紅茶に1枚入れるだけでも、ふんわりと香りが移ります。ローズゼラニウムやレモンゼラニウムが向いています。
お菓子・デザート
ケーキ型の底に葉を敷いてから生地を流して焼くと、バラやレモンの香りがほんのり移ります。砂糖と一緒に密閉容器に入れておけば、香りの砂糖ができます。ゼリーやシロップ、ジャムの香り付けにも使えます。葉は香りを移したら取り出しましょう。

ポプリ・ハーブバス
乾燥させた葉は、ポプリやサシェに使えます。布袋に入れて湯船に浮かべると、香りのよいハーブバスになります。
蚊よけ草(蚊連草)について
「蚊連草」や「蚊よけ草」として売られている品種は、蚊が嫌うといわれるシトロネラに似た香りがあります。ただし、鉢を置いておくだけでは蚊よけの効果はあまり期待できないといわれています。香りを楽しむ植物として育てましょう。
使うときの注意
- 葉は香り付けに使い、たくさん食べないようにしましょう。
- 妊娠中・授乳中の人は、ハーブティーや精油を使うのを控えてください。
- 精油は原液のまま肌につけず、飲まないでください。
- 犬や猫などのペットが葉を食べないよう注意しましょう。
センテッドゼラニウムの育て方
センテッドゼラニウムは、南アフリカの乾いた土地に育つ植物です。日当たりのよい場所で、乾かし気味に育てましょう。苦手なのは、梅雨の長雨と冬の霜です。
| 月 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | 4月 | 5月 | 9月 | 10月 | ||||||||
| 花期 | 4月 | 5月 | 6月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 挿し木 | 4月 | 5月 | 6月 | 9月 | 10月 | |||||||
| 切り戻し | 5月 | 6月 | 9月 | |||||||||
| 収穫(葉) | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 |
※霜に弱いので、冬は5℃以上を保てる室内や軒下で管理します。

苗から育てる
種から育てるのは難しく、香りの種類も選べないので、苗から育てるのが一般的です。植え付けは春(4〜5月)か秋(9〜10月)が適期です。買う前に葉にそっとふれて、好きな香りの苗を選びましょう。
置き場所と土
日当たりと風通しのよい場所を好みます。真夏は強い西日を避け、梅雨は雨の当たらない軒下に移すと安心です。水はけのよい土で育て、鉢植えは草花用の土に軽石を混ぜて使います。
水やりと肥料
土の表面がしっかり乾いてから、たっぷり水を与えます。多湿で根腐れしやすいので、受け皿に水をためないようにしましょう。肥料は控えめにすると、香りの強い葉が育ちます。
切り戻しと冬越し
枝が伸びすぎて形が乱れたら、春か秋に半分ほどに切り戻すと、わき芽が出てこんもりと茂ります。霜に当たると枯れてしまうので、冬は日当たりのよい室内の窓辺で、5℃以上を保って育てましょう。
ふやし方
春か秋に、枝先を7〜10cmほど切って挿し木にすると、簡単にふやせます。切り口を半日ほど乾かしてから挿すと、腐りにくくなります。
センテッドゼラニウムのよくある質問
- センテッドゼラニウムはハーブティーにできますか?
- できます。ローズゼラニウムやレモンゼラニウムの生の葉2〜3枚に熱湯を注いで楽しめます。紅茶に1枚加えるのもおすすめです。
- 普通のゼラニウムとの違いは?
- どちらもペラルゴニウム属の仲間です。花を楽しむものをゼラニウム、葉の香りを楽しむものをセンテッドゼラニウムと呼び分けています。
- 蚊連草を置くと蚊がいなくなりますか?
- 鉢を置いておくだけでは、蚊よけの効果はあまり期待できないといわれています。香りを楽しむ植物として育てましょう。
- 冬に枯れてしまいました。
- 霜や寒さ、冬の水のやりすぎが原因と考えられます。冬は室内の日当たりのよい場所に移し、水やりは控えめにしましょう。
このハーブの栽培・活用ガイド
育てている株の様子や季節に合わせて、確認することを案内します。































