ハーブは、株が十分に育ってから、使う分だけ葉や若い茎を収穫するのが基本です。たくさん採れたときは、香りや使い道に合わせて乾燥・冷凍を選びましょう。バジルは葉の付け根の少し上で茎を切り、ローズマリーは葉のない古い枝まで切り戻さないようにします。
このページでは、葉・茎・花・種の収穫時期、株を残す摘み取り方、乾燥と冷凍の手順を紹介します。食べる場合は、種類を確認できる食用のハーブを使い、農薬を使用したものは製品に記載された収穫前の使用条件を守ってください。
ハーブの収穫時期はいつ?使う部分で見分ける
日常の料理には必要な分をそのつど摘みます。保存用にまとめて収穫する場合、葉を使うハーブは開花前が目安です。ただし花を使うものや種を採るものは、別のタイミングになります。
| 使う部分 | 収穫の目安 | 気を付けること |
|---|---|---|
| 葉・若い茎 | 株が育ち、葉が十分にあるとき。保存用は開花前が目安 | 小さな苗や弱った株から大量に採らない |
| 花 | 使う目的と種類に合わせ、咲き始めや開花中に採る | 観賞用・食用・種取り用で時期が異なる |
| 種 | 実や種が熟して色が変わり、こぼれる前 | 葉を採る株とは別に、花を残して育てる |
まとめて収穫するなら、朝露が乾いたあとの晴れた午前中が目安です。濡れた状態で束ねず、傷んだ葉を取り除いてから保存に進みます。メリーランド大学の収穫・保存の解説も、収穫のタイミングと保存前の洗浄について参考になります。

画像をタップ/クリックすると拡大します。
葉と茎の摘み取り方:次に伸びる部分を残す
清潔なはさみで必要な量を切り取り、株に葉と生長する部分を残します。一度に葉を取り尽くすと、次の生育に影響します。収穫量は株の大きさや元気さに合わせて調整してください。
バジルは葉が対になっている節の上で切る
バジルの茎を収穫するときは、左右に葉が付いている節の少し上を切ります。下の葉とわき芽を残すことで、その後の枝が伸びる部分を確保できます。詳しくはミネソタ大学のバジルの育て方でも紹介されています。
ローズマリーは葉の付いた若い部分を使う
ローズマリーは、柔らかい枝先を少量ずつ収穫します。葉のない古い木質の部分まで切り込むのは避けましょう。英国王立園芸協会(RHS)のローズマリーの解説も、古い枝まで切り戻さないよう案内しています。

花と種の収穫:目的に合わせて採る
花を使うハーブは、咲き具合を見ながら採ります。葉を使う株の花を摘むことと、花そのものを利用するための収穫は分けて考えましょう。すべての花を食べられるわけではないため、利用できる種類と部分を確認してください。

種を採りたい株は、花を残して結実させます。種が熟して色が変わったら、こぼれる前に採取し、乾燥させます。食用と翌年の種まき用では使い道が違うので、ハーブ名と採取日を記録しておくと便利です。

乾燥と冷凍、どちらで保存する?
| 方法 | 使い方の目安 | 保存後の特徴 |
|---|---|---|
| 乾燥 | 料理に少量ずつ使う、食用ハーブを乾燥材料として保管する | 十分に乾いていれば密閉して保管できる。香りは時間とともに弱まる |
| 冷凍 | バジルやパセリなどを、スープやソースなどの料理に使う | 解凍すると葉の食感が変わるため、加熱料理や刻んで使う料理に向く |
生の香りに近い状態を残したい場合、バジルは冷凍も選択肢です。ミントも乾燥・冷凍のどちらでも保存できます。RHSのミントの育て方では、冷凍のほうが風味を保ちやすいと紹介されています。用途に合わせて少量ずつ試してみましょう。

ハーブを乾燥させる手順
- 食用に使える健康な部分を選び、洗ったあとは表面の水気をよく取り除きます。
- 小さな束にして、風通しがよく直射日光の当たらない乾燥した場所につるします。葉を網やトレーに薄く広げる方法もあります。
- 重なりや湿りが残っていないか確認します。葉がもろくなり、指で崩れる状態まで十分に乾燥させます。
- 完全に乾いたら清潔な密閉容器へ入れ、ハーブ名と保存日を書きます。高温・湿気・光を避けて保管します。
湿度が高い時期や、水分の多い葉を大量に束ねた場合は、乾きにくくカビが生じることがあります。食品乾燥機を使う場合は、その機器のハーブ用の手順に従ってください。カビがあるものを、乾燥し直して使うことは避けます。
アイオワ州立大学の収穫・乾燥の解説では、乾燥させる場所や、密閉して保管する方法を確認できます。乾燥にかかる日数は、葉の厚さや室内の湿度などで変わります。
ハーブを冷凍する手順
- 葉を洗い、水気を取り除きます。傷んだ部分や硬い茎を除きます。
- 少量ずつ冷凍用の袋へ入れるか、使いやすい大きさに刻んで製氷皿に入れ、少量の水を加えて凍らせます。
- 凍ったキューブは冷凍用の袋などへ移し、名前と日付を書いて冷凍庫で保管します。
- 料理に必要な分だけ取り出します。水を使ったキューブは、スープなど水分が加わってもよい料理に使います。
パセリの水入りキューブの方法は、RHSのパセリの育て方でも紹介されています。冷凍は殺菌ではないため、保存前の清潔な取り扱いも大切です。
オイル漬けは常温での長期保存に使わない
生のハーブを油に漬けるだけでは、常温で安全に保存できる食品にはなりません。ボツリヌス菌による食中毒の危険があるため、常温に置いて長く保存する方法としては使わないでください。
ジョージア大学のハーブ入りオイルの安全性の解説は、検証された酸性化を行わない方法について、冷蔵し、作成から4日後には廃棄するよう案内しています。自己流で酢を少し加えたり、温めたりするだけで常温保存できると考えないことが大切です。

既存のオイル・ビネガーの図版です。これだけを見て常温保存の手順として使わず、食品保存について検証されたレシピの条件を確認してください。手軽な保存には、このページの乾燥・冷凍の方法を選べます。
ハーブの収穫と保存についてのよくある質問
花が咲いたハーブの葉は収穫できますか?
食用の種類であれば、開花しただけで一律に収穫できなくなるわけではありません。ただし香りや葉の状態が変わるため、葉の保存用には開花前が目安です。
どのハーブも同じ位置で切ればよいですか?
種類によって異なります。バジルは節の上、ローズマリーは葉の付いた若い部分など、その植物に合う位置で切り、次に伸びる部分を残します。
冷凍したハーブは生葉のように飾れますか?
解凍すると葉が柔らかくなり、見た目や食感も変わります。飾りよりも、スープやソースなどの風味付けに使いやすい方法です。
乾燥したハーブの保存期間は?
種類、乾燥状態、容器や保管環境によって変わるため、一律の日数では判断できません。保存日を記録し、少量ずつ作って使い切ります。湿気やカビがあるものは使わないでください。



































