
ハーブの種や苗は、園芸店やホームセンターなどで入手できますが、まず種から撒いて苗を育てようとすると、発芽まで日数と手間がかかってしまうばかりではなく、せっかく種を撒いて毎日水をやったのにぜんぜん芽が出てこない、という経験をお持ちの方もいると思います。
それで、ハーブ作りは難しいといってハーブが嫌になってしまうのは、とても残念なことです。なぜなら、ある程度成長したハーブはそれほど手間がかからないからです。
そこで、はじめての方は、ハーブを苗から育てることをおめします。種からハーブを育てることは、誰にとっても難しいものです。ハーブを種から育てるのは難しいとわりきって、苗を購入することから始めましょう。春に苗を購入して植えつけると、夏から秋まで収穫を楽しむことができ、花も見られます。ハーブ作りに慣れてきたら、種からのハーブ作りに挑戦しましょう。
多くのハーブは、日当たりが大好きで、一日中日が当たる場所でよく育ちます。南向きの暖かい場所が理想的ですが、家庭では、必ずしもすべて日当たりがよい場所とは限りません。半日程度日が当たる場所であれば、ほとんどのハーブは育てられます。
種類によっては、日陰でもよく育つハーブがあります。ミント、チャービル、チャイブ、ソレル、スイートバイオレットなとは強い直射日光に弱く、むしろ日陰の方がよく育ちます。
多くのハーブは乾燥に強く、過湿が苦手です。もともと乾燥気味の地中海地方が原産なので、むしろ少々乾燥気味にしたほうが、うまく育ちます。
地上なら、種まきから発芽までと、植え付け前後にだけ水をやれば、あとは放っておいて雨などの自然の状態に任せておいたほうがよく育ちます。
鉢植えなら、土の表面が乾いたら、たっぷり水をやるようにします。水をやればよく育つだろうと思って、毎日少しずつ水をやったのでは、根の周りが水浸しになってしまい(根腐れ)、かえって逆効果です。
水やりの回数は少なくてもよいから、土が乾いたら、鉢やプランターの底から水が流れ出るくらい、一度にたっぷり水をやります。水をやるときは、花や葉にかけるのではなく、土にかけるようにします。花や葉に直接かけてしまうと、カビなどに侵されてしまうからです。
ハーブは種類によって寿命が違います。ボリジ、バジル、ディルなどは、一年間のうちに発芽・開花して種を残すとかれてしまいます。これらのハーブは一年草と呼ばれます。
一方、パセリ、キャラウェイなどは、発芽して一年目は成長期間で、二年目に開花してやはり種を残して枯れてしまうので二年草と呼ばれます。
これに対して、ミント、レモンバーム、オレガノ、フェンネル、ベルガモットなどは一度植えれば数年は生き続けます。これらのハーブは 多年草または宿根草と呼ばれ、冬の間でも緑の葉が残っているものと、冬には地上部が枯れてしまうものがあります。

どちらにしても、多年草(宿根草)の場合は、地下の根は冬の間も生きているので、春に再び地上に芽を出します。
ハーブの多くはこの多年草で、一度苗を植えつければ、後は手入れをするだけで数年間栽培を楽しめます。また、1〜2年草でも、開花・結実してこぼれた種が再び発芽してくれる、うれしいハーブです。
1年草のハーブでも、ハーブ自体とても繁殖力が強いので、こぼれ種から勝手に増えます。放っておいても、大抵はまた次の年も楽しめます。

ハーブはもともと、原産地の地中海沿岸のやせた土地で自生していたほど丈夫な植物なので、肥料にそれほど神経質になる必要はありません。一般的に、肥料をやや控えめにした方がよりよいハーブが育つともいわれています。
種を撒くときや苗を植えつけるときに入れておく肥料(元肥)と、成長の途中に追加する肥料(追肥)、ハーブを収穫したあとに追加してやる肥料(礼肥)とをきちんとやれば十分です。
また、土に関してですが、市販の土にある赤玉土、黒土、腐葉土などを自分で混ぜ合わせて水はけ・水もちのよい土を作るのも面白いのですが、すぐに使えるのは「ハーブの土」とか「プランターの土」という名前で売られている土です。
ハーブの多くは土の酸性度が強いとよく育たないので、ハーブを育てるには石灰で土の酸性を中和する必要がありますが、市販のハーブの土はこの点がよく考えられており、中には肥料分がある程度入っているものや、土のPHが調整されているものもあります。はじめての方は、市販のハーブの土がお勧めです。