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『植物誌』とシルフィウム

テオフラストスの『植物誌』

植物誌シルフィウムはすでに絶滅してしまったと思われるため、その様子や特徴を知るには限られた文献に当たるしかありません。

主なものでは、テオフラストスの『植物誌』(紀元前3~4世紀)とプリニウスの『博物誌』(紀元1世紀)があり、いずれもラテン語なので翻訳されたものをもとにシルフィウムの記述を追っていきます。


まずは、紀元前3世紀ごろと時代の古い『植物誌』からです。

前ページではシルフィウムに関して記述してある一部分を引用しましたが、ここではシルフィウムの記述をすべて取り出してみます。


大槻 真一郎 (翻訳)『テオフラストス植物誌』 八坂書房
(p35~36、94~95、152~153、155、237~240、244、265~266、331~332)

第一巻 植物の部分と構成について、分類について

第六章
(2) 髄そのものは色においても相違がある。例えば、エベノスとオウシュウナラの髄は黒く、後者は「黒いオウジュウナラ」と呼ばれる。これらはすべて、一般の木部より硬くてもろく、そのため曲げにくい。また、比較的粗い髄もあれば、密なものもある。膜質上の髄は高木にはないか、あってもまれである。だが、カラモスやオオウイキョウやそれらに類した植物の場合のように、低木や一般に木本植物にはよく見られる。


第三巻 野生の樹木について

第一章
(6) また、あるところでは、雨が降った後、かなり特異で豊かな森が生じたといわれる。例えば、キュレネでピッチのように濃く、激しい雨が降ったあとがそうであった。事実、このようにして、以前にはなかった森がキュレネ近郊にも生じたのである。また、以前には見られなかったシルピオン(Ferula tingitana)もそのようなことが原因で出現したといわれる。これらの発芽は以上のような仕方でおこる。

第二章
(1) 例えばオリーブとセイヨウナシのそれぞれ栽培種と野生種のように、同一種の木の栽培種とくらべた野生種には少なくともあてはまる。実際、どんな気にもあてはまるといえるが、クラネイアやオエの場合のように、まれには例外もある。すなわち、これらは野生種のほうが栽培種より良く実が熟し、より甘いという。ほかに例外といえるのは、樹木であれ、より小さな植物の何であれ、栽培できない植物である。例えば、シルピオン、カッパリス、および豆類ではテルモスがそうであり、これらはその本性が特に野性的であるといってもよいだろう。


第四巻 特定の地域にのみ生育する植物、とくに樹木について

第三章
(1) リビアではロトスがきわめて豊かにきわめて見事に生育し、パリウロスもどうようである。ただし、ナサモニア地方のある地域や、アンモン神の聖域付近などではナツメヤシがそのように生育している。キュレネ地方では、セイヨウヒノキとオリーブが最も見事に生育し、オリーブ油もきわめて多量に採れる。だが、すべてのうちで最も得意なものがシルピオンである。

(7) 樹木は元々乾燥しており、乾燥したものから構成されている。以上の樹木はこの地方(リビア)に最も豊富に生育し、きわめて特有なものである。シルピオンについてはその本性がどんなものであるかを後に論ずる必要がある。


第六巻 小低木について

第三章
(1) シルピオンとエジプト産のパピルスの本姓は最も重要で、最も特異である。すなわち、これらもオオウイキョウの類に属する。これらのうちパピルスについては以前に水生植物の個所で述べたので、ここではもう一方のシルピオンについて論ずべきである。
シルピオンは多数の太い根をもっている。茎はオオウイキョウほどの高さがあり、太さもほとんどオオウイキョウに近い。「マスペトン」と呼ばれる葉は、セロリに似ている。種子は幅が広く、いわば葉のようで「ピュロン」(ギリシャ語で「葉」の意味)と呼ばれる。茎はオオウイキョウと同様一年生である。春になると、前述のマスペトンを出すが、これはヒツジの体内を浄化し、おおいに太らせ、肉を驚くほど美味なものにする。その後、茎が出てきて、これは煮たり焼いたりしてどんな仕方でも食べられるが、これも四〇日間で体を浄化するといわれる。

(2) 液汁には二種あり、一方は茎から、他方は根から採れる。このためそれぞれ「茎の液」と「根の液」と呼ばれる。根は黒い表皮をつけており、人々はそれを剥ぎ取る。根の採取についてはちょうど鉱山での採取のきまりのようなものが人々の間にある。それによって切り取るものと残すものを調整し、適切であると思われる分だけを切り取る。すなわち、誤った切り方をすることも、規制された以上に切り取ることも許されない。採りすぎた場合、そのうち加工しきれなかった液汁が長いこと置かれると腐ってだめになるからである。これがペイライエウス港(アテナイの外港)に運ばれるときは次のように取り扱われる。すなわち、器に入れ、粗粉を混ぜた後、長い間ふるのである。こすると色がつき、このような取扱いによて以後ずっと腐らないでいる。シルピオンの採取と取扱いについては以上のとおりである。

(3) また、シルピオンはリビアの多くの地域にわたって見られ、その地域は四〇〇〇スタディオン(約七一〇キロメートル)以上にわたるといわれる。エウエスペリデス諸島に連なるシュルティス湾(リビア沿岸の大きく浅い二つの湾)の付近にとくにたくさん生育する。その特性は耕された土地を避け、土地を耕作し世話をすると姿を消すことである。というのも、シルピオンは明らかに手入れを必要とせず、自生しようとするからである。キュレネの人たちは、彼らが街を気付く七年前にシルピオンが現れたという。ところで彼らは、アテナイでシモニデスがアルコン職にあった年(前三一一~三一〇年)に至るまでおよそ三〇〇年の間そこに住んでいるのである。

(4) 以上のようにいっている人たちがいるが、一方ほかの人たちによると、シルピオンの根は一ペキュス(約四四・四センチメートル)かもう少し長く生長する。また、根の中央には「頭」があって、これは根のうちでもっとも上にあり、そのほとんどが地上に出ており、「ガラ(乳)」と呼ばれる。その後、これから茎が生え出て、さらにそれからマギュダリスが生ずる。これは「ピュロン」とも呼ばれる。だが、実際には種子である。そして、キュオンが昇った後(七月中旬以後)に激しい南風が吹くと、この種子が飛び散り、これからまたシルピオンが生えてくる。根と茎は同じ年に生える。だが、種子が飛び散ったすぐ後に生えてくるというのでなければ、それは何もシルピオンにだけ特有のことではない。そのようなことはほかの植物にもおこるからである。

(5) また、次のように、以上に述べたこととは異なったことをいう人たちがいる。すなわち、彼らによれば毎年土を耕さなければならないという。もし土地をそのままにしておくと、種子をつけ茎を出しはするが、種子も茎もまた根も質の悪いものになる。だが、掘り返されると土が変化するため、それらも質のよいものになるという。これは、シルピオンが耕された土地を避けるという話とは相容れない。また根は新鮮なうちにばらばらに切り、酢につけて食用にする。葉は金色をしているという。

(6) この葉を食べたヒツジが浄化されないという次の報告も、ここに述べたことと矛盾している。すなわち、ヒツジは春と冬に山地に駆りたてられ、このシルピオンやほかにアブロトノンに似た植物を食べるといわれる。どちらの植物も温める作用があり、浄化することこそないが、体内を乾燥させ、消化を促進させるように思われる。病気のヒツジ、または具合の悪いヒツジがシルピオンの生えているところに入ると、すぐによくなるか、または死ぬことになる。だが、回復する場合が多い。二つの報告のうちどちらが正しいかは、研究の必要がある。

(7) マギダリスと呼ばれるものはシルピオンとは別の植物で、もっと質が粗く、それほど苦くはなく、独特の液汁をもたない。そこで、よくそれに通じた人たちは、その外見だけで見分けることができる。これはシリアの付近に生育し、キュレネには生育しない。また、パルナソス山にもたくさん生育するといわれ、これをシルピオンと呼ぶ人たちもいる。それがシルピオンのように耕された土地を避けるかどうかは、探求の必要がある。さらに、葉や茎について類似あるいは近接した点があるかどうか、また一般に液汁をだすかどうかも同様に探究の必要がある。オオウイキョウの類については以上のことにおいて考察すべきである。

第五章
(2) すでに述べたように、カッパリスにはないのものにはない特性がある。すなわち、刺のついた葉と茎をもっている。その点で、ペオスやヒッポペオスが葉に刺をつけていないのとは異なる。根は一本だけで、のび方は浅く、茎は地面を這う。夏に芽を出し、花を咲かせるが、葉はプレアデスの昇るとき(五月中旬)までずっと緑のままでいる。また、砂の多く混ざったやせた土を好む。耕された土地には生えようとせず、町の付近や土の肥えたところに生育するが、シルピオン同様、山地には生育しないといわれる。だが、これは必ずしも信用できない。


第七巻 花冠植物以外の草本植物―野菜類とそれに類した野生の草本類について

第三章
(2) また種子も形に相違がある。すなわち、多くのものはまるいが細長いものもあり、さらには幅が広く、葉のような形をしたものもある。例えばアドラパクシュスの種子がそうで、実際シルピオンの種子に似ている。


第九巻 植物の液汁、および医薬としての液汁の特性について

第一章
(3) だが、根にだけ樹脂を含んでいる植物もある。例えば、ヒッポセリノンやスカモニアやそのほか多くの薬用植物の場合である。また、茎にも根にも樹脂を含んでいる植物もある。すなわち、ある植物の場合は、茎と根から液汁を採る。例えば、シルピオンの場合もそうである。

(4) また、シルピオンの液汁には、この植物そのものと同様に刺激臭がある。すなわち、シルピオンの液汁と呼ばれるものは樹脂である。

(7) また、これらの植物に切り込みを入れることは、かなり正確さのいる細かい仕事である。流出する液汁がかなり乏しいからである。茎も根も切る植物の場合は、茎のほうを先に切る。例えば、シルピオンの場合がそうである。そして、茎と根から採れる液汁はそれぞれ「茎根の液」と「根の液」と呼ばれるが、「根の液」のほうが優れている。純粋で、透明で、比較的水分が少ないからである。「茎の液」のほうが水っぽいので、それに粗粉をかけて凝固させる。リビア人は、シルピオンに切り込みを入れる時期を知っている。事実、彼らがそれを刈り集めるのである。採集者たちも薬効のある液汁と集める人たちも同様にして液汁を集める。すなわち、彼らも茎のほうから先に液汁を採る。一般に根を採取する人も液汁を採取する人もすべて、植物に切り込みを入れるのに適した時期に注意をはらっている。このことはどんなことにも共通している。



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