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幻のハーブ サフルーとズルム、シルフィウムについて

最古のレシピ サフルーとズルム

料理帖(De Re Coquinarid)現存する最古の料理書は、古代ローマ人のアピキウス・マルクス・ガヴィウス(BC80年~AC40年頃)が記した『料理帖(De Re Coquinarid)』ですが、断片的なレシピであればより古いものが見つかっています。

フランスの歴史家ジャン・ボッテロがメソポタミア文明の粘土板にある楔形文字を解読したところ、最古のレシピが発見されました。


それによると、ルッコラやディル、ミントやローズマリー、サフラン、タイムといったおなじみのハーブの他に、サフルー(sahlu)とズルム(zurumu)という現時点では特定できていないハーブが入っていました。

他に詳細な情報はなく、もしかすると現在は絶滅してしまった幻のハーブなのかしれません。

絶滅してしまったハーブ、シルフィウム

ハート型のシルフィウム

紀元前七世紀、ギリシャ人が領土を広げるなか、北アフリカの海岸に植民地キュレネ(現在のキレナイカ)を建設しました。

そして、このキュレネ草創期の主な輸出品目は、「シルフィウム(silphium)」と呼ばれる今では絶滅してしまったハーブでした。

シルフィウムは種の形がハートの形「♡」をしていて、「ハートマーク♡」の由来になったと考えられています。

ハートマークは、心臓や女性を表現したものだという説もありますが、当時発行された銀貨にシルフィウムが刻印されているため、この時広く流布されたと思われます。(トランプのハートマークは「僧侶」、本来はカップの形)

薬草や料理で使うほか、避妊薬としても大変な人気だったので、約600年の間キュレネはシルフィウム貿易によって繁栄しました。

銀貨に刻印されたシルフィウムしかし、シルフィウムを栽培しようとしてもうまくいかず、野生種のみだったため紀元1世紀ごろには絶滅してしまいます。

古代ギリシャの植物学者で植物学の祖として知られるテオフラストス(BC373年頃~BC287年頃)も、「シルフィウムはなぜか栽培することができなかった」と書いています。

もちろん、割当以上に採る事は禁止されていたそうなのですが、肉の需要が増えたことによる大規模な放牧に加え、砂漠化も絶滅の要因になったと思われます。

なお、テオフラストスの『植物誌』によれば、シルフィウムの近い種にマギュダリスと呼ばれるものがあり、「シリアの付近やギリシャのパルナソス山にたくさん生えている」とあることから、近親種は生き残っているかもしれません

正体は、おそらくジャイアントフェンネルの一種

フェンネルの花シルフィウムの学術上の分類は不明ですが、おそらくジャイアントフェンネル(アサフェティダ)の一種なのではないかと考えられています。

テオフラストスは、『植物誌』の中でシルフィウム(シルピオン)について「オオイウキョウの類に属する」と記しているほか、古代ローマ時代の地理学者のストラボン(BC63年頃~23年頃)は、ジャイアントフェンネル(アサフェティダ)がシルフィウムと同様の十分な品質を有しかつ安価な代用品として利用されていたことから、どちらも同じ言葉で使っていました。

『植物誌』の原本はラテン語のため、全訳されたものからシルフィウムの箇所を下記に引用します。


大槻 真一郎 (翻訳)『テオフラストス植物誌』 八坂書房(p237~238)

第六巻 小低木について
第三章
(1) シルピオンとエジプト産のパピルスの本姓は最も重要で、最も特異である。すなわち、これらもオオウイキョウの類に属する。これらのうちパピルスについては以前に水生植物の個所で述べたので、ここではもう一方のシルピオンについて論ずべきである。
 シルピオンは多数の太い根をもっている。茎はオオウイキョウほどの高さがあり、太さもほとんどオオウイキョウに近い。「マスペトン」と呼ばれる葉は、セロリに似ている。種子は幅が広く、いわば葉のようで「ピュロン」(ギリシャ語で「葉」の意味)と呼ばれる。茎はオオウイキョウと同様一年生である。春になると、前述のマスペトンを出すが、これはヒツジの体内を浄化し、おおいに太らせ、肉を驚くほど美味なものにする。その後、茎が出てきて、これは煮たり焼いたりしてどんな仕方でも食べられるが、これも四〇日間で体を浄化するといわれる。


一方、古代ローマの博物学者、政治家、軍人であったガイウス・プリニウス・セクンドゥス(AD23~79年)の『博物誌』には、シルフィウム(ラセルピキウム)がデナリウス銀貨と同じ重さの価値を持ち、最後の1本と思われるシルフィウムの茎が皇帝ネロに献呈された、ということが記してあります。

当時はラセルピキウム(laser,laserpicium)と呼ばれており、根の汁を「リジアス」、茎の汁を「カウリアス」と言って利用していました。

『博物誌』の原本もラテン語のため、全訳されたもののうち2冊からシルフィウムの箇所を下記に引用します。


大槻 真一郎 (編集)『プリニウス博物誌 植物編』 八坂書房(p492~493)

Ⅷ 繊維作物と野菜
十五 ラセルピキウム
 これらのすぐ次には、重要な植物としてよく知られているラセルピキウムを語るのがよいであろう。それはキュレナイカ属州で発見され、ギリシア人たちはこれをシルフィオンと呼んでいる。この汁はラセルと呼ばれ、薬用としてとても有益で、同じ重さのデナリウス銀貨で取引された。

39 だがその地で最近しばらくラセルピキウムは見つかっていない。かつて底を牧場として貸借した収税役人たちが、もっと儲けがあると考え、家畜の飼料にして荒らしてしまったからである。われわれが記憶している限りでは、茎が一本だけ発見されてネロ皇帝のもとに送られた。もし家畜が生えだしそうなラセルピキウムを見つけた時、それは次の様子で分かるであろう。すなわち、ヒツジはそれを食べるとすぐに眠ってしまうし、ヤギはくしゃみをすることによって。


中野 定雄ほか (翻訳)『博物誌(第2巻)』 雄山閣(p833)

第19巻 一三~一五
ラセルピキウム
一五 キュレナイカのラセルピキウム
これらの次にラセルピキウムについて語ろう。これは著しく重要な植物で、そのギリシア名はシルフィウムである。これはもともとキュレナイカ属州に発見されたものだ。それの汁はラーセル<樹脂>と呼ばれ、一般に用いられる者で、薬剤の中でも重要な位置を占める。そしてそれと同じ重さのデナリウス銀貨で売られる。

[39]もうここ長年その国ではこれは見られない。というのも、牧場を強奪した徴税請負人がそこでヒツジを放牧してそれをきれいになくしてしまったからだ。そうしてそうした方が儲けが多いということがわかったのだ。われわれの記憶では、たった一本の茎がそこで発見され、それがネロ帝のもとに送られた。 もし草を食べている蒸れが偶然有望なそれのわかめに出会うことがあるとすれば、あるヒツジがそれを食べた後にすぐに眠りに行き、そしてあるヤギがくしゃみの発作を起こすことがしるしとなって発見されるであろう。

キュレネの場所


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